ベタ スマラグディナ ”グリーン”

金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.15 12月2号のお届けです

Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です


日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています

この場を通じて新たな出会いや学び、楽しみが広がる一助になれれば幸いです


※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です

個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m

今週末注目のイベント

野村 典成 & 広島ボタニカルアート ソサィエティ展(広島市)12月11日~17日まで開催中

植物の細密画・ボタニカルアートを手掛ける野村典成氏と野村氏が講師をつとめる広島のボタニカルアートソサエティの展覧会が広島市中区のギャラリーブラックで12月11日(水)~17日(火)まで開催中です

野村氏は色鉛筆などを使った精緻な作品で知られるアーティストで、その写実的な美しさには目を見張るものがあります

名前は聞いたことがあってもなかなか実物を見る機会のないボタニカルアートの世界に触れてみる良い機会だと思いますので、お近くの方は是非!


INNOVATE AQUARIUM FESTIVAL 2024(飯田橋) 12月14日、15日

水生生物飼育者の飼育技術を社会や企業の課題解決に繋げること目的に掲げ、アクアリスト、メーカー、一般企業など生き物好きが集まり、その知見をポスター発表やプレゼンで紹介、交流するイベント、「INNOVATE AQUARIUM FESTIVAL 2024」が飯田橋の株式会社イノカにて12月14日(土)15日(日)に開催されます

美しい水中動画や保全活動、水草マニアとしてもおなじみのかれっくすさんのプレゼンはテーマ的にも興味深いですね!配信もあるそうです!

参加、視聴には事前申込が必要なそうですので、ご興味ある方は申込みフォームから参加表明してみてください


第2回草乱祭(越谷市)12月15日開催

アガベや多肉、ビカクシダや盆栽などの販売業者、陶芸やグッズ作家が集まる植物即売会イベント、第2回草乱祭が越谷市のシマムラ園芸第二ハウスにて12月15日(日)に開催されます

2回目の今回は出展業者も増え、更に人気のキッチンカーも大集合!ということで家族連れでも楽しめる楽しい催しになりそうです!

駐車場は朝8時開門なので、早朝待機などはご遠慮くださいとのことです


AquariumTime(仙台市)インストアイベント 12月15日開催

仙台市の熱帯魚店AquariumTimeさんで12月15日(日)に、水草・熱帯植物合同即売会が開催されます

AquariumTimeさん以外の出展者は熱帯植物の通販でおなじみのM.R.G.R.さん、Aquaplus+さんということで、様々な熱帯植物やブセ、ホマ、クリプトなどが並ぶ熱いイベントになりそうです!

お近くの方は是非!うーん、行ってみたい!



今週の気になる情報

月刊アクアライフ2025年1月号発売(12月11日)

今月のアクアライフは特集ナマズ超図鑑500ということで、500種のナマズが色々と載っている特集になっているそうです!ナマズが好きな皆さんにはたまらない号になっているのではないでしょうか?

また様々なコリドラスの写真が載ったポスターと、アクアテイクE上野店長が手掛けた水草レイアウト(IAPLC応募水槽の別カット)のポスターが付いていますのでお得ですね!


ペットショップJET(綾瀬市)移転セール(12月29日まで)開催

神奈川県綾瀬市のビバホーム綾瀬店に入っているペットショップJETさんが、ビバホームの閉店に伴う店舗移転のため閉店セールを開催中だそうです!

JETさんといえばビーシュリンプや深緑エキノドルスに強い店舗として知られる熱帯魚店ですし、今後の新店舗も楽しみですが、まずは閉店セールに足を運んでみるのも良いかもしれません


アクア・トトぎふ(各務原市)企画展『Save the 淡水魚 ~未来へつなぐ水辺の宝~』開催(12月14日~)

”日本の淡水魚を未来に残すにはどうすれば良いのか”をテーマにした企画展「Save the 淡水魚 ~未来へつなぐ水辺の宝~」がアクアトト・ぎふにて12月14日(土)から来年4月13日(日)まで開催されます

在来のタナゴ全16種類をはじめとした希少な淡水・汽水魚の展示やアクアトト・ぎふの取り組みを紹介しているそうで、特に在来タナゴは各保護地で個別に展示されていたりはするものの、なかなかまとまって見る機会が少ないので貴重な機会かと思います。是非!


ADA ソーラーRGBⅡ販売開始(12月18日~)

ADAの新型水槽用吊り下げ照明ソーラーRGBⅡが12月18日(水)から全国で販売開始になるそうです

既存のソーラーRGBと比べると照度が10,000lux程引き上げられており、専用アプリを使っての調光やタイマー設定が可能になっているそうです(消費電力も40W程増加してます)

時間帯に合わせた照度調整も可能ということで、かなり自由度の高いアイテムになりそうですね


水作 「山崎浩二のSmall Beauty World」100回記念ポスタープレゼントキャンペーン開始(12月13日~)

水作HPに載っているやたらに濃い情報でおなじみの「山崎浩二のSmall Beauty World」の連載が100回を迎えた記念にポスターのプレゼントキャンペーンが始まりました

美しいベタの写真が集合したポスターは全4種類。X(Twitter)とInstagramの両方で個別に応募できるそうなので、一人で2枚狙うのも良いそうです!

欲しい方は是非応募してみましょう!


新着情報

今週はお休みです


コラム

1.水の中の草のコラム

第3回「お詫び」

今回で3回目のコラムとなるが、ここで早くも読者諸氏に謝らなくてはならない事態となった。

初回のコラムでは自己紹介がてら、私がアクアリウムを始めて水草に興味を持ち、水草にどっぷりと嵌るまでを書き連ねているのだが、その中で一つ大きな嘘をついていたのだ。

コラム内ではトニナsp.との出会いを「南米産水草」との出会いとしたが、これが実は大嘘なのである。

誠に申し訳ない。


その一文より少し遡って読んでみてほしい。

「最初に買ったアマゾンソード、ルドウィジア、ハイグロフィラが思いのほか元気に育った。」

そう、実は初手で南米産水草と出会っていたのである。


「アマゾンソードプラント」

アマゾンソードプラント


古くから水草の入門種として知られ、価格もリーズナブル。

炭酸ガスの添加をしなくても育ち、立派に育ったものは一株でもしっかりとした存在感を示し、美しい。


定番種過ぎてすっかり忘れていたが、本種も立派な南米産水草なのである。


最近ではAquarius属に移行したり、いくつかのタイプがまとめられてgreisebachii種となったりと色々変更があるようだが、その辺りの詳細は他所へ丸投げして、ここでは水草としての魅力について触れておこう。


といってもこれも全て先ほど述べてしまった。

安価で栽培容易、存在感があり美しい。

エキノドルス パルビフロルス

昨今のレイアウトスタイルではなかなか登場の機会はないが、例えば砂底床に一株ドンッと植えて周辺をコリドラスを泳がせればそれだけで様になるし、昔ながらのセンタープランツとして本種を植えて、周辺を有茎草で埋めても美しい。

じっくり育てれば葉数50枚の大株に仕立てる事もできるし、明るい緑一色なので様々な色彩の有茎草との相性も良いのだ。

ブロードリーフアマゾン ”コンパクト”

夏場は屋外で水上葉として育てればシュートをよく出して可愛い花も見られるし増殖も容易。

関東以南であれば越冬も不可能ではないので、適切に施肥や植え替えをすれば何年も楽しめる。


ブロードリーフアマゾン ”コンパクト” 水上育成株

エキノドルス パルビフロルス 水上育成株

エキノドルス パルビフロルスの花

水草としての魅力がたくさんある種なのである。


定番種と侮るなかれ。

是非改めて栽培してみてほしい水草である。


さて、最後にもう一つ読者諸氏に謝らなければならない。

お気づきかもしれないが、今回のコラムのテーマは「アマゾンソードプラント」なのに使用している画像の大半を近縁種のものでお茶を濁している。

最近久々にアマゾンソードを入手したのだが、入手したてでようやく水中葉が展開し始めたところで、綺麗な水中株の画像の用意が間に合わなかったのだ。


アマゾンソードプラント


誠に申し訳ない。。。


第1回「プロローグ」

第2回「トニナsp. “ベレン産”」

著者プロフィール

アクア日記2は水草ブログの草分け的存在。数多くの飼育経験からまとめられた考察や記述は示唆に富み、飾らない語り口も心地よい。その記述は現在では流通しなくなった南米水草達の往時の情報や姿の記録として、今一層の価値を持つ

”ブログ時代の残党。
もはや過去の人。
アクア日記2は一応稼働中。
更新はごく稀。。。”


2.迷宮探訪

「ベタをたずねて三千里・カンボジア採集記②シアヌークビル後編」


お世話になっております。

今回もカンボジアのレポートをお届けいたします。


前回cf.imbellisを無事採集しようやく最初のホテルで睡眠を取り、この日も採集に臨みます。


この日のターゲットはBetta primaです。

そして可能であればsp.シアヌークビルと呼ばれるスプレンデンスグループのベタも見つけられれば最高。といった具合です。


まずはホテルを出てBetta primaの生息する湿地へ。

Betta primaの生息地。立木とホシクサが美しい

ホシクサの仲間。詳しい方曰くオオシラタマホシクサでは?とのこと


ホシクサが群生するとても美しい湿地です。


ここは以前に発見したポイントなので、Betta primaがいることは間違いありません。

採集直後のBetta prima 地味な印象を受けるが、よく見ると鰭や鰓蓋に薄っすらと色が乗る味わい深い魚である

しばらく網を振ると無事に採集できました。


この時点で時刻は12時。

この日の夕方のバスでシアヌークビルを発つので、あと3時間ほどで採集を切り上げなくてはなりません。

残った時間を使ってダメもとでsp.シアヌークビルの捜索をします。


しばらく色々な湿地をのぞき込んでスプレンデンスグループのいそうな場所を探します。

しかし、どこもそこまでよい雰囲気ではなく時間は残り僅かに…。


仕方ないのでここまで見てきた中で最もマシな場所に入ることにしました。


ミズオジギソウが多い湿地はスプレンデンスグループの生息密度が低く、かつ硬いミズオジギソウの下にいるため採集も難しく、スプレンデンスグループの採集においてはよい湿地とは言い難いのだが…

網を入れると小さなスプレンデンスグループが採集できました。

しかしこのサイズでは特徴が出ておらず同定は出来ない。大きな個体を求めて1時間ほど採集を続けますが採れるのは小さなものばかり。

最終的に5匹ほどの魚を得ることができましたが、特徴の出たものは1匹も得られませんでした。(そのため採集後の写真もありません。申し訳ない…)


ここで採集した魚に関しましては、5匹全て輸入し、無事に到着しているので成長とともに変化があれば皆様にもご覧いただきたいと思っています。


さて、そんなこんなでメインターゲット2種を無事に採集しプラスで未記載種(の可能性のある魚)も採集できたということで、結果は上々。

ホテルに戻って身支度を整えてから夜行バスでシアヌークビルを後にしました。


続く


第1回「アナバスと呼ばれる魚たち その1」

第2回「ベタをたずねて三千里・カンボジア採集記②シアヌークビル前篇」

著者プロフィール

けんご

原種アナバス専門店「闘魚庵」
主催のアナバニスト

アナバス以外にもメダカや水草などの採集も行っており、業界注目度が高い熱帯魚ハンターである


”原種アナバスと呼ばれるグループの魚に魅せられ、闘魚庵という原種アナバスの専門店を営んでいます。

「アナバス全種の繁殖維持」を目標に掲げ、東南アジアをフラフラしながら観察、収集や繁殖などにも力を入れています。”




表紙

Betta smaragdina"Green"


こんにちは

今回、表紙で選んで頂いた写真に写っている魚を飼育、ブリードしている者でLaby-shakeと申します

この度は「ワイルドフォームベタ」の魅力をお伝えできる機会をいただき大変嬉しく思っています

さて、ワイルドフォームベタとは熱帯魚屋さんなどで見かける華やかな改良ベタとは少々違い、スプレンデンスグループ原種の特徴を残した改良品種のベタで、中には原種同士の交雑から固定されたと言われる品種もいたりします

(ここで品種名や原種名を羅列するとえらいことになりますので割愛しますw)


このワイルドフォームベタの魅力は2つあると思っていますが、最大の魅力は観る人の心を鷲掴みにしてしまう「カッコ良さ!」だと思っています




決して華やかではない色合いですが、金属的な光沢を持ったものが多く、シャープな体型の魚が大きく鰭を開き輝く瞬間は何度見ても、「か、カッコいい.....。」と感動してしまいます!


もう一つの魅力は「繁殖からの育成」です。

繁殖自体、そう難しい訳ではなく、環境とタイミングが合えば比較的容易に稚魚を得る事が出来ます。

そして、ここからが魅力的で、自分なりに考え調べながら時間をかけて稚魚から育てた魚が親魚と同じ様にフレアリングをし始めた時!





これも感動です!

ここに至るまでの色々なモノが吹っ飛ぶ瞬間ですね!

ここから先は、累代を繰り返しながら繋ぐ事を楽しみとするも良し。クオリティを上げるために更に試行錯誤しながら進むも良し。はたまた交雑させて新しい品種を作る方向に進むも良し

とにかく、末長く楽しめる良い魚です


もし、興味を持たれている方がいらっしゃれば是非覗いてみて下さい「原種と華やかなヤツの間」を。


今回の表紙写真ご提供:LabyShake(@LabyShake)さん

原種系ベタの交配種である”ワイルドフォームベタ”の愛好家&ブリーダー

その手による美しいベタ達の写真は見る度にときめきを感じる素晴らしいものだと思います

その魅力についての解説blog「原種と華やかな奴の間にいます。」はこの種の入門に必要な情報が満載!一読の価値アリ!

自家繁殖した美しい個体の販売もされているので、機会があれば是非!なかなか手に入らない国産(ココ大事)ワイルドフォームベタの素晴らしい個体をお迎えできる貴重な機会になると思います

釣り愛好家でもあり自作ルアー(最近はバズベイトに夢中)を様々手掛けていて、そちらも興味深いです!


ボルネオの植物




PostScript

Murdannia sp.(シルバーグラミネア)


「ベタ」

 今回はLabyShakeさんの表紙に始まり、水作HPの山崎氏のポスタープレゼント、闘魚庵けんごさんのカンボジアベタ採集行と、偶然か必然かかなりベタに寄った内容になったなぁと思います

ベタといえば今まではショーベタ、ワイルドベタ、プラカットとブームがあり、今現在はワイルドフォームベタの認知度、人気が上りつつあるなと感じているのですが、ワイルドフォームベタについてしっかりと掘り下げて触れているメディアは自分の知る限りプロでは先述の山崎氏、アマチュアではLabyShakeさんくらいしかいらっしゃらないんじゃないかと思っています(不勉強ですので本当はもっといらっしゃるかもしれませんが…)

そのお二方をたまたま同じタイミングで掲載出来たことは何か出来過ぎのような気もしますが、巡り合いの僥倖を感じています

ベタという魚は華やかながら他の熱帯魚に比べると寿命の短い花火のような魚であり、タイを初めとした東南アジア各地から輸入された”完成品”の魚をショップで見て購入しても2年と付き合えないことが多いです

そういった点で、国内でブリードされた若魚を飼えること(ちゃんと同種のペアを取れる、トリートメントの難易度も低いというメリットも見逃せません)は趣味家としても歓迎すべき事だと思います

個人的にはワイルドフォームベタは今後ベタのバリエーションの一つの柱になって行くのではないかなと思っているのですが、国内ブリーダーの繁殖個体がより多くのショップで見かけられるようになりより長い時間を共に出来るようになるといいなぁと夢見たりしています

(green)


緊急告知

現在Greenジャーナルでは表紙の写真とその写真についてのひとくちコラムをご担当して頂ける方を募集しております!

わが家には水槽が3本しかないため、写せる生き物の数に限界があり、表紙用の写真のストックがそろそろ底を尽きかけておりまして、是非皆様のご助力を賜われればと考えております

写真の方向性は今までの表紙を参照して頂ければと思います。美しい写真は勿論、写っている生き物への愛を感じられるものであれば嬉しいです
コラムも1ツイート分程度で十分ですので、是非お気軽にご応募頂ければと思います

なおご担当は毎週ではなく、連載コラム同様にこちらで複数人にご担当週を分けさせて頂き、日程調整後にご指名させて頂く形(月1回程度担当予定、1度切りの掲載でも大丈夫です)になると思います

掲載の体裁上、お借りするお写真は縦長にカットさせて頂くことになると思いますのでその点はご了承頂ければと思います

ありがたいことに複数の方にお声がけを頂いておりますが、まだまだ絶賛募集中です!

このブログを検索

ブログ アーカイブ

ラベル

自己紹介

自分の写真
釣りが好きなオジサンです

QooQ