Greenジャーナルvol.07 2024年10月3号

2024年10月18日金曜日

Greenジャーナル 新着情報 水の中の草のコラム 水草 熱帯魚 熱帯植物 迷宮探訪

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ナノストムス マジナータス”ネグロ”とミリオフィラムsp.ガイアナドワーフ

Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的な連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、記録を残す事を試みています

この場を通じて新たな出会いや学び、楽しみが広がっていく一助になれれば幸いです

金曜夜のお楽しみ(?)Greenジャーナル10月3号のお届けです



※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートで特に紹介したい!と思ったものはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m

今週末注目のイベント

今週末はイベントが多いので、まずはイベント関係をまとめてご紹介!

大型アクアリウムイベント「アクアリウム東京ネイチャー」(新宿)10月19日~20日開催!

アクアリウムバスと並ぶ都内の大型アクア系展示即売会イベント、「アクアリウム東京ネイチャー」が新宿住友ビルで10月19日(土)、20日(日)に開催されます。

熱帯魚、爬虫類、小動物、水草、熱帯植物など、プロショップから個人まで様々なブースが出展する見どころの多いイベントだと思います

個人的注目はFeel Plantsさんでしょうか。ネットで希少な水草や個人輸入の熱帯植物の販売をされている方で、毎回品揃えや陳列が美しいので見に行くのが楽しみです!

また、本ブログに掲載頂いている珍草屋Plants-Axisのねめさんも出展されていますので、現地の話などを聞いてみるのも楽しいかもしれません(迷惑にならない範囲で)

入場料は1,800円と若干高額ですが、例年アクバスよりは混雑しないのでのんびりと遊びに行くには良いかもしれませんね


パンタナルフェスタvol.2(富山市)10月19日(土)開催!

富山県の老舗アクアリウムショップ AQUA World パンタナルさんが行うインストアイベント、「パンタナルフェスタvol.2」が10月19日(土)に開催されます

ネイチャーアクアリウムやエビに強いお店で、今回はAQUA FORTUNEさん、◆えび庵◆さんなどの出展やカシワストアさんのお弁当販売などがあるそうです!

エビ、水草、植物、イモリやエンドラーズなどの販売が行われるそうなので、北陸地方の方は是非!楽しいイベントになりそうですね



東京メダカフェスティバル(蒲田)10月19日、20日開催!

メダカ展示販売、全日本改良メダカコンテスト、ワークショップやメーカー出展などメダカに関係する様々なイベントが行われる東京メダカフェスティバル(メダフェス)が大田区蒲田の大田区産業プラザPIOで10月19日(土)、20日(日)に開催されます

キョーリン、GEX、ニチドウなどのメダカに強いメーカー各社、改良メダカのトップランナーが一同に会する大規模イベントなので改良メダカに興味のある方は見逃せませんね!

2024 東洋蘭総合大展示会 記念大会(上野)10月18~20日に開催

国内最大級の東洋蘭の展示会、即売会が上野グリーンクラブにて10月18日(金)~20日(日)に開催されます

今回は20周年大会ということで、春蘭、寒蘭、富貴蘭、長生蘭などの東洋蘭の品評会と、万年青の展示が行われるそうです

素晴らしい鉢が並ぶであろうことは想像にかたくありません!即売会もあるため、希少な東洋蘭を入手する機会に、良い文物を見て目を養うためにも、伝統に触れる機会としても参加してみたいですね!

入場無料なのでなにかのイベントのついでにでもふらっと見に行くのもいいと思います


ビカクシダ、多肉植物展示販売イベント「縁日@AKOMEYA TOKYO in la kagū」(神楽坂)10月19日~27日開催

ビカクシダや多肉植物の展示販売、板付けの講習会、ワークショップなどが行われるイベント「縁日@AKOMEYA TOKYO in la kagū」が神楽坂のla kagūで10月19日(土)~27日(日)まで開催されます

万年青の販売で有名な春光園さんやビカクシダの育成で知られるTAKAHIROさん、アンスリウムの育種家ぽんさんなどの気鋭の皆さんの植物が揃うイベントになるそうで、これは是非行ってみたい!


今週は特に紹介することがなかったので…期待の新商品をご紹介!

10月11日 GEX発酵式CO2発生装置BIO CO2発売

株式会社ジェックスからステンレス製ボトルを使った新型発酵式CO2発生装置「BIO CO2」が発売されました

商品詳細はコチラ


発酵式のボトルをインテリア性を高くした商品で、内圧が高まりすぎると減圧する弁があるため、電磁弁を使用することが可能でペットボトルよりは安心して使用できるようになっているそうです

一度のセットで約1ヶ月連続でCO2を添加することが可能なシステムで、初期コストは発酵式としてはなかなかですが、ランニングコストは発酵式なのでそれなりに安い…のかな?

実はこの商品ドイツのアクアリウムメーカーデナリー社にも同じようなものがありまして、この商品のOEMまたはライセンス商品なんじゃなかろうかと妄想しているんですがどうなんでしょうね?(ちなみに発酵式のタネになる中に入れる物はドイツ製です)

今回たまたまGEXさんにお話を伺う機会があり、確認したところカナダの老舗アクアリウムメーカーフルーバルさんのOEM商品だそうです!

オープン価格なのですが、正直想像していた価格の倍近くするのでちょっと考えちゃうなあ……というところですが、小型水槽との相性は良さそうなので使ってみたいような気もしますね…


新着情報

ネオケラトドゥス・フォルステリー(Neoceratodus forsteri)

今回はオーストラリア肺魚ことネオケラトドゥスのセレクト個体をご紹介!

何年かに一度しか入ってこない希少な魚ですが、今回の便の中でも特に青みの強い個体がベレンさんに入荷したみたいですね!ヒレ欠けもなく体色も模様もクッキリで言う事無しの素晴らしい個体だと思います

観賞魚としてはかなりの大型で全長150cm以上になりますが、温和で長生きな生き物なので終生飼育できる環境を揃えられる方ならば家族として迎えるには最高の魚なのではないかと思います




コラム

1.迷宮探訪

「アナバスと呼ばれる魚たち その1」

はじめましての方ははじめまして。

そうでない方はいつもお世話になっております。けんごと申します。


アナバスと呼ばれるグループの魚が大好きで東南アジアを旅しながらアナバスの仲間を観察したり、輸入販売をしたりなどしております。


ではさっそく現地でのフィールドや魚の様子を…と行きたいところですが、第一回ということでまずはアナバスと呼ばれる魚達についてご紹介させていただきたいと思います。


今回はアナバスの花形Betta属の仲間たち。


ベタといえば以下の画像のような魚たちを想像される方が多いかと思います。

ハーフムーン、多くの方のベタのイメージはこのような魚ではないでしょうか

これらの魚はベタ・スプレンデンス(Betta splendens)をベースとして作出された改良品種になります。

原種のベタ・スプレンデンス

品種によってはその作出過程で他のBetta属と交雑を行っている可能性がありますので、現在存在する改良ベタは必ずしも純粋なB.splendensであるとは言えないことには注意が必要ですが…。


実はこのベタ属は現在70種以上が知られています。

つまり世間一般に「ベタ」と呼ばれる魚はベタ属という大きなグループの中のごく一部に過ぎないのです。

そんなベタ属ですが非常に多様性に富んでおり小さいものでは3㎝ほど、大きいものでは15㎝に迫るものも存在します。

繁殖方法も一般的なベタの繁殖形態として知られる泡で巣をつくるバブルネストビルダーの他に、親が口内で子供を保護するマウスブルーダーと呼ばれる繁殖形態をとるものも知られています。

平地の湿原から山中の小川まで非常に多様な環境に生息しており、様々な環境に適応した種に分化しているためアナバスと呼ばれるグループの中では最も多様性を持ったグループと言えるでしょう。


ベタ・ペルセフォン。最大全長3センチほどの小型種


ベタ・パリフィナ(と思われる)全長12センチほどの大型種


本当は既知の種や今後新種になるであろう未記載種など全て列挙して事細かにご紹介させていただきたいのですが、本が1冊できるくらいのボリュームになってしまいますのでここでは割愛させていただきます。


次回はまた他のグループをご紹介させていただきますので今しばらくお付き合いいただけますと幸いです。



著者プロフィール

けんご

原種アナバス専門店「闘魚庵」
主催のアナバニスト

アナバス以外にもメダカや水草などの採集も行っており、業界注目度が高い熱帯魚ハンターである


”原種アナバスと呼ばれるグループの魚に魅せられ、闘魚庵という原種アナバスの専門店を営んでいます。

「アナバス全種の繁殖維持」を目標に掲げ、東南アジアをフラフラしながら観察、収集や繁殖などにも力を入れています。”




2.水の中の草のコラム


「プロローグ」



長い文章を書くのは久々なので、自己紹介がてら肩慣らし。


私がアクアリウムを始めたのはもうかれこれ30年以上前。

誕生日プレゼントに伯父から買ってもらった60cm水槽セットがスタートだった。

上部フィルターに1灯式ライト、大磯砂という環境だったが、最初に買ったアマゾンソード、ルドウィジア、ハイグロフィラが思いのほか元気に育った。(ヘアーグラスは枯れた)


そこで水草に興味を抱きライトを2灯式に変更し、二酸化炭素を貯蓄式で添加し始め、フィルターを内部式にして最初に使っていた1灯式ライトも乗せて3灯に。

当時の情報源は書籍だったので、水草の本をいくつか購入。

その中の「レイアウト作製・水草育成図鑑」という本の中の「トニナの森のレイアウト」という写真に目を奪われる。


「南米産水草」との出会いである。


がしかし、しばらくは本を眺めるだけの日々。

と、そんなある日、先出の伯父と一緒に行った「日本水族館(現TropiLand荒川店)」で偶然トニナと出会い入手。

当時まだ珍しい種類では有茎草1本5000円などというものも普通にあった時代で、トニナは3本980円だったと記憶しているので、それなりに専門店に出回り始めた時期だったのだろう。

かくして本でしか見たことがなかったトニナを手にしてからは、もう水草沼にどっぷりと。


フィルターをさらに外部式に変更し、蛍光灯の種類にこだわってみたり、二酸化炭素を小型の高圧ボンベから添加するようになり、初めて底床にソイルを使ってみたりと、設備投資を進めていくのと並行してこれまで以上に様々な水草に興味が湧くようになっていき、部屋に置く水槽の本数も順調に増えていった。


歳を重ねると共に行動範囲も広くなり、水草に強いショップに足を運ぶと同時に、書籍などのショップの広告から通信販売をしているお店を見つけてはプライスリストを送ってもらい、南米産水草をはじめとするレアな水草を手に入れていくことになる。



11歳でアクアリウムを始めた少年は、時を経てすっかりおじさんになってしまったが、今も部屋には水槽が並び、その中にはあのトニナsp.も育っている。


そんなおじさんのコラム、始まりました。



著者プロフィール

アクア日記2は水草ブログの草分け的存在。数多くの飼育経験からまとめられた考察や記述は示唆に富み、飾らない語り口も心地よい。その記述は現在では流通しなくなった南米水草達の往時の情報や姿の記録として、今一層の価値を持つ

”ブログ時代の残党。
もはや過去の人。
アクア日記2は一応稼働中。
更新はごく稀。。。”




表紙




ナノストムス マジナータス(Nannostomus marginatus)は別名ドワーフペンシルとも呼ばれる、ペンシルフィッシュの仲間の小型カラシンである
同属のナノストムス トリファスキアータスをそのままギュッと縮小したような、愛らしい姿の魚で、意外と気性の荒いペンシルの中では性質は温和な方である
こちらの個体はネグロ産というロカリティがついているが、通常の個体と比べると尻ビレの外縁が黒く縁取られるのが特徴だろうか

ペンシルが苔を食べてくれるのは有名な話だが、本種も水槽の中で苔をついばんでいる様子をしばしば観察できるが、オトシンやヤマトヌマエビといった本職に比べるとその働きは微々たるものである(そもそもカラシンの仲間は雑食性が強く、観察していると様々なカラシンが苔を食べる様子を見られる)

マジナータスの近縁種には体側の真ん中に赤い線が入るピクトラータスという美種がいるが、こちらはより入荷が少ない

ミリオフィラムsp.ガイアナドワーフ(Myriophyllum sp.)は、ミリオフィラムの仲間の小型種である

ミリオフィラムは繊細な見た目ながら意外と丈夫で……と書きたい所だが、個人的には結構手を焼く気難しい水草だと思う
硬度や照度、CO2のバランスが好みにあってないといじけやすく、頂芽が縮れたり、茂ってくると下葉が枯れ込んだりとキレイに維持するには気を遣う印象がある
環境が合った時の茂みの美しさは心を奪われるほどなので、是非チャレンジしてみていただきたい水草である
(green)



PostScript

今回から、ぐりか(@apf_greencarpet)さんの撮影による水草の水上葉や花の写真を巻末にてご紹介させていいただきます
殺風景なブログの最後に文字通り華を添えていただけることになりました…やっぱり彩りがあるのって良いですよねぇ

普通に水槽で栽培しているだけではなかなか見る機会のない水草の新たな一面をお楽しみください



Pogostemon stellatus 'Berry Creek'

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