レッドファントムテトラ ルブラ |
金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.17 12月4号のお届けです
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています
この場を通じて新たな出会いや学び、楽しみが広がる一助になれれば幸いです
※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
表紙画像ご提供募集中です
Greenジャーナルでは現在表紙写真をご担当して頂ける方を大大大募集しております!
わが家の表紙用写真ストックが底を尽いています_(:3」∠)_
是非皆様の素敵なお写真でご助力を賜われればと考えております
掲載の体裁上、お借りするお写真は縦長にカットさせて頂くことになると思いますのでその点はご了承頂ければと思います
一回限りのご担当でもありがたいです。よろしくお願いします
今週末注目のイベント
DISCOVERY(豊中市) 草納め2024 12月28日(土)開催
大阪豊中市のアクアリウム&パルダリウム専門店DISCOVERYさんで年末の植物即売会「草収め2024」が12月28日(土)に開催されます
整理券は前日から配布されていますが、当日にも40枚ほど配布されるそうです
ラインナップがかなり熱いので是非チェックしてみてください!
今週の気になる情報
水草「ムジナモ」 自然状態で繁殖確認「絶滅危惧種」に 埼玉
埼玉県では「野生絶滅」とされていたムジナモが野生絶滅から絶滅危惧1A種に引き上げになりました
最後の自生地であった羽生市の法蔵寺沼周辺での保護護活動によって、再度野生でも見られるようになったため野生復帰したとみなしレッドデータブックでの扱いを「野生絶滅」から「絶滅危惧1A種」に変更することが決まったそうです
こういったレッドデータブック上の扱いの変更は佐渡のトキなどでもありましたが、保護活動が実を結んだことは素晴らしいと思います
Cryptocoryne thwaitesii Matsugama産が新種Cryptocoryne srilankaensis Yakand., Bastm., N.Jacobsen & Wongsoとして記載
2000年代前半に我が国にスリランカからもたらされたCryptocoryne cf. bogneri Matsugama産(その後Cry.thwaitesii Matsugama産 通称”旧ボグネリ”として流通)が、この度Cry.srilankaensisとして新種記載されたそうです
このクリプトは日本にボグネリとして輸入されたいくつかのクリプトが研究者によってthwaitesiiであるとされ、スワイテシーに改名された経緯のある草でした
その後趣味家の間で細々と流通していた水草に今回改めて学名が与えられたわけで、しかもスリランカの名を冠しているところにロマンを感じますね…
Cry.srilankaensisの花、真っ白な漏斗が特徴。非常に可憐 |
写真ご提供:Aqua25LIFEさん
Cry.srilankaensisの自生地についてはベタショップフォーチュンさんが2011年にスリランカを訪れた際の記事に詳しいのでご一読をオススメします「スリランカの水辺をたずねて」
すみだ水族館「夜の自然水景貸し切り体験」「ミニパルダリウム制作ペアワーク体験」抽選応募受付中(1月5日まで)
すみだ水族館を代表する天野氏晩年の作品「自然水景」。そのエリアを閉館後に貸し切りで楽しめる特別な体験、さらに同スペースでADA水景クリエイターによるレクチャーのあるミニパルダリウム製作体験を福袋として抽選販売するそうです
開催期日は2025年1月21日(火)、27日(月)、31日(金)、2月25日(火)、26日(水)で、抽選の応募受け付けは1月5日(日)までだそうです。なかなか味わえない贅沢な体験だと思いますので、ネイチャーアクアリウムが好きな方は是非!
サンシャインシティ世界のらん展2025 (第64回全日本蘭協会洋らん展)(池袋)1月9日~1月13日に開催
正月恒例のサンシャインシティ世界のらん展2025がサンシャインシティ展示ホールDで1月9日(木)~13日(月・祝日)に開催されます
注目はLA便の長谷さんでしょうか。今年のらん展ではジュエルクリプトことCryptocryne sp.Min-1が初販売されて話題を集めましたが、来年はどうなるのか……楽しみですね!
野野野!?ハンターの好奇な世界(博多阪急)1月29日から開催 雨林園藝(LA熱帯草屋)長谷氏も出展(同時出展ADA LAB ssp. HAKATA)
博多阪急にて1月29日から2月4日まで、「野野野!?ハンターの好奇な世界」と題して様々な「ハンター」の講演、ワークショップ、展示販売が開催されます
野食ハンターでおなじみの茸本氏などハンター界のお歴々が集まる大人も子どもも楽しめそうなイベントです
ジメジメ的にはLA熱帯草屋の長谷氏が「植物ハンター」として出展、雨林園藝としてジメジメ植物の販売をするそうです。さらにADAもssp.HAKATAとして同時出展ということで、九州の長谷さんファン、ADAファンは参加必須のイベントになりそうです!(byLAの新作とかも出そうですね)
お正月から長谷さんは東に西にで忙しそうで…頭が下がりますね
新着情報
今週はお休みです
コラム
ベトナムの珍草を求めて〜③〜
さて、今回はArisaema menglaenseを発見した沢の続きである。
沢は比較的歩きやすく、ザバザバと進んでいった。
シュスランの仲間 |
Bulbophyllum sp. |
道中沢沿いでは、シュスランの仲間を見ることができた上、Bulbophyllumなども落下していた。どうもランが豊富なようで、沢の中にできた藪の中ではCalantheの仲間が果実をつけていた。
魅力的なElatostemaの仲間 |
その後、眼前に大きな岩が出現した。岩には何やらかっこいいElatostemaを見つけた。素晴らしい種であったが、持ち帰った後養生がうまくいかず枯らしてしまった。
Polypodiumの仲間 |
足元に目をやるとPolypodium(現Goniophlebium)の仲間がひっそりとはを展開していた。暖地性のシダではあるが、まさかベトナムでも見られるとは思ってもいなかった。
その後も順調に歩みを進めるが、目に入るのはやはりラン科ばかり。ランの採取はしないので、今回紹介しているものはほとんど持ち帰っていない。
この後は沢の脇を逸れて、少し標高を上げていく。その先では雲霧林地帯に入った。
続く
ねめさんの過去の連載
著者プロフィール
ねめ-大竹洸希- |
珍草屋Plants-Axisの代表を務める。
サトイモ科テンナンショウ属を中心に、山野草や水草、熱帯植物、乾燥地帯のものや球根植物、木本など多岐にわたる植物を扱っている。
夜型人間でありかなりのこじらせ系厄介オタクである。
表紙
レッドファントムテトラルブラ (Hyphessobrycon sweglesi)
レッドファントムテトラは南米コロンビア、アマゾナス川流域に産するカラシンである。
古くから赤い熱帯魚の代表種の一つとして知られる鑑賞魚業界でも人気のある魚である(赤いカラシンといえば昔はサーペやキャリスタスキャリスタスの方がメジャーだったが…)
赤い透明感のある体に、肩には黒い大きなスポットが入る美魚で、水草水槽では緑の補色になるため非常に見栄えがする。特に大きなヒレをいっぱいに広げたオスのフィンスプレッティングは見ものである
歴史が古い魚であるが、昔から同じ名前で産地違いなどで何種類かの魚が入ってきていて、正確には異なるであろう魚も”レッドファントムテトラ”として一括りで流通している(個人的には3~4種くらいいると思っている)
体色が若干薄く、背びれに白黒黄のパターンが乗ったり、黒一色で先だけ白くなるものが並モノとして扱われ、背ビレまで濃い赤に染まるものを"ルブラ"や"元祖"タイプと呼び珍重することが多い
マニアは当然ルブラを欲しがるが、ルブラで来ていてもやはり数種の魚がいるようで、便によって体高や背びれの長さ、アイスポットの大きさなど微妙に見た目が異なる
今回の表紙の魚は今年の秋頃に入ってきたルブラで、若干体高が高くペレズテトラのような趣があり、背びれもかなり長く伸長する非常に見応えのある素晴らしいレッドファントムで、この数年でもアタリの個体だったと思う
誰もが欲しがるがその実態が掴めない魚、レッドファントム。誰が名付けたのかは知らないが”赤い幻影”の名は洒落が効いている
ボルネオの植物
Postscript
Ludwigia inclinata var.verticillata “Cuba” variegated |
※今回の写真はどちらもインクリナータキューバの水上葉であるが、夏季は覆輪、冬季になると散り斑でまばらな葉へと変化する。興味深い性質(ぐりかさんより聞き取り)
気がつけばあっという間に年末で、もう一週間もすれば元旦である
耳タコだが、年齢を重ねるたびに時間の経過をどんどん早く感じるようになってきた
先週まで11月くらいだったと思うけど、もう年末…もはやジェットコースターレベル。怖すぎて笑うしかない
この数年は一年のうち暑い時期が長すぎて、余計に時間感覚が狂ってきているような気もする
拙blog、Greenジャーナルの連載も一週間の時間経過の早さを痛感する原因かもしれない
というのも毎週集めた情報を金曜日にドバっと出して、また次の情報集めが始まる…楽しい三途の川みたいなことを繰り返している
そんな楽しいサバトにお付き合いいただいている執筆者の皆さんや、写真提供者の皆さん、読者の皆様にはただただ感謝しかない
なにはともあれ、おかげさまで今年も面白い魚、魅力的な水草に数多く出会えたと思う
来年も僕や、皆さんにも素敵な出会いがあると良いなぁと祈念しつつ、幕を閉じたい
本年はありがとうございました!良いお年を!
(green)
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