金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.56 2025年10月5号のお届けです!
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています
この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです
※主にショップ様や企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
また、弊blogでは常に表紙写真をご提供して頂ける方を募集しております!
是非皆様の素敵なお写真で紙面を彩らせて頂ければと思っております
掲載の体裁上、お借りするお写真は一部カットさせて頂くこともあるかと思いますのでその点のみご了承ください
よろしくお願いします
今週末注目のイベント
Aqua Cenote 小さなイベント(東武練馬)11月1日に開催
東武練馬の名店Aqua Cenoteさんで趣味家やプロが集まった即売イベントが11月1日(土)に開催されます 珍しいブセや面白い植物などが集まる楽しいイベントになりそうですね!お昼から12時半まで下見ができて、12時半から抽選が行われるそうです
大規模なイベントだと時間や人員の関係で下見ができなくて誰が何を持ってきているか分からない事が多いので、小規模イベントならではの良さだと思います。是非!
小品盆栽フェアー第33回秋雅展(上野)11月1日~3日開催
上野グリーンクラブで「小品盆栽フェアー第33回秋雅展」が11月1日(土)~3日(月)の間開催されます小品盆栽が集まる最大級のイベントになりますので、ご興味のある方は是非!盆栽イベントは数あれど行って後悔しないイベントだと思います!
UrbanJungle斑入り&レア観葉販売会@プロトリーフゆめが丘ソラトス店(横浜市) 11月1日、2日開催
熱帯植物の育種、輸入販売を手掛けるUrban Jungleさんの斑入りなどレアな観葉植物の即売会がプロトリーフゆめが丘ソラトス店(横浜)にて11月1日(土)、2日(日)に開催されます 主にモンステラやアンスリウムなどがメインなようですが、その他にも面白い植物が並ぶと思いますので、お好きな方は是非!
熱帯雨林植物販売会「Auarium Landed」@水草と美魚の店A.t(新潟市)11月2日開催
最近店舗を移転された水草と美魚の店A.t(あっと)さんで新潟の栽培家が集まって開催する熱帯雨林植物販売会「Aquarium Landed」が11月2日(日)に開催されます
自家交配のホマロメナで注目される
YORIさんや、ベゴニアの交配で知られる
Ringo_Aquaさんなど、ジュエルオーキッドやブセで知られる
KAZZさんなど、新潟の植物熱の高さを伝える熱い方々が集まるイベントになりますので面白い植物と出会うチャンスなのではないかなと思います!
近県の方は是非…!行ってみたい…!!
HORTISAN @SHAREGREEN MINAMIAOYAMA(南青山)11月2日開催
すべて国内育成された植物のみが集まるこだわりの園芸イベント「HORTISAN」が南青山のSHAREGREEN MINAMIAOYAMAにて11月2日(日)に開催されます
”園芸を極めたその先の楽しみ”をテーマにハイクオリティでストーリーのある植物が揃うイベントで、伊藤蟻植物農園さんなども参加されるそうなので、コダワリの植物を見に行って見識を広げるのもよさそうです!
国内増殖株のみという縛りは現地環境に侵襲的なこの趣味においては非常に大事な視点だと思いますので、これからのトレンドになるかもしれません
ボタニカルイベント「Plants Slow Life vol.3」(堺市)11月3日に開催
ベゴニアなどの熱帯植物の輸入、育成、育種を手がけるトイ吉園芸さんが主催の植物即売イベント「Plants Slow Life vol.3」が大蓮公園内 旧泉北すえむら資料館展示棟にて11月3日(月)に開催されます! TheGAKIさんやMB PLANTSさん、AWAJIYAさん、S.S Flightさんなど、関西方面の有名ナーセリーやショップ、愛好家さんなど17ブースが出店するイベントですので、手広いラインナップでお好みの植物に出会える可能性が高そうです!
近県の方は是非!!ここも覗きに行ってみたい!!!
今週の気になる情報
water plants lover開店4周年記念セール開催中!
津田沼の水草専門店water plants loverさんが開店4周年を記念した水草全品20%オフセールが11月10日まで開催されています! 店舗だけでしか見られない品揃えは勿論魅力的ですが、通販も対象になるそうなので、遠方の方も是非!
最近話題のエレオカリスsp.ギニアンバーミリオンを手にするチャンス!オススメ!
アクアリウムわくわくスタンプラリー開催
毎年秋のお楽しみ、アクアリウムわくわくスタンプラリーが今年も帰ってきました!今回は11月1日から11月30日までの間の開催で、スタンプカードは5枠あり5店舗を回ってスタンプを集めることで各店舗の対象商品20%オフ(1回使い切り)と抽選会に一口応募ができます。
さらに全店舗を制覇した方には全店舗で使える30%オフのチケットが別途プレゼント!大変だ!!
参加店舗は10店舗(実質9店舗)
なお、1日(土)に開催されるAqua CenoteさんのイベントにはCAKUMIさんがご参加されるため、初日に2店舗が埋められるそうです!
都立大ハゼ展11月2日、3日開催!
東京都立大学南大沢キャンパスで行われる学園祭「みやこ祭」にて、いきものサークル!東京が主催の都立大ハゼ展(12号館208号室)が11月2日(日)~4日(火)の間に開催されます
ワラスボ、チワラスボ、ヒゲワラスボ、トビハゼ、ムツゴロウなど、泥ハゼ多めに集められた展示が行われる予定だそうです
ハゼがお好きな方は是非!!
イベントレポート
アクアリウム東京ネイチャー2025
10月18日と19日に新宿の三角広場で行われたアクアリウム東京に今年も参加してきました
今回も会場は大盛況でしたが、僕は腰が死んでいてあまりウロウロできませんでした…ザンネン
全体としては両生類爬虫類が3割、メーカーが2割、グッズが2割、魚が2割、ジメジメ、水草1割、という感じかな?
特に混み合っていたのは毎回話題になるGEXのクジ、アグラオネマの苺屋さんと同時出展していたnakaGさんのブースでしょうか?
僕は会場全体をざっと見て、水草系のブースを重点的に見てきました
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| 圧倒的なディスプレイ |
今回特に熱かったのはCharmさん
Charmさんがイベント出展する時は毎回珍しいめのブセが色々あって話題になりますが、個人的にはこちらの水草の棚が熱かった…!
普段であれば発送不可の巨大な水生植物の数々!結構珍しい深緑エキノ!棚を細かく見ていくと希少な水草が当たり前の顔をして並んでいる…!!これがCharmの底力か!!
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| 1m近い袋に入ったデカイ草!! |
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| 結構珍しい深緑エキノ! |
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| しれっと置いてある変な草!(ブリスベンリバーのオークロ) |
たのしい…やはりcharmさんはすごいなと思わされました
他にも
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| アルダブラゾウガメ! |
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| アカメカブトトカゲ! |
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| なんかカメがいっぱい! |
やはり両生類爬虫類系の出品が多かったように思います…アクアリウム……??
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クラフト作家さんの作品
クラフト作家さんの出展や、出版社の出展など面白いものが色々ありました
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他にも展示も色々
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| ホロホロシュリンプのバイオスフィア |
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| GEXの新しい水槽45×45×30 リーフタンクにいいかも? |
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| すごいクオリティのアクリル水槽 |
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| まったく熱くない! |
Plants BaseさんのブースでGEX aquarista ブランドの話題の新作「クリアLED RADIUS」の実物を見てきましたとても明るいのですが、45×45cmくらいの範囲で過不足なく光が当たる一方で60cmだと角は結構暗くなるかなという印象でした。また排熱がほぼ無くて熱がないのは美点かなと感じました。あとは水草がちゃんと育てば言う事無しですね!
と、そんな感じで色々面白いものに沢山触れることができて目移りした結果、結構疲れました…(笑)
年に一度のお祭りですので次回は遊びに行ってみてはいかがでしょう?
うじ草あわせ
続いて同日に京都の宇治市植物公園で開催された「うじ草あわせ」を昨年に引き続き
餅さんに取材してきていただきました。主に闘草を中心に写真でご紹介
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| 千客万来 |
まずは家元長谷さんのハイブリッドホマロメナの展示






たまんないですねぇ…
他にも気になったものをピックアップ
良い…植物園で見るような多彩な植物が一同に会している感じとても良いです
続いて餅さんの一押し
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| Myrmephytum longissimum |
万年青鉢に蟻植物の組み合わせ、まさに伝統と現代的雨林園藝のフュージョンという感じがあっていいと思います。草姿も文人仕立てのような幽玄な趣があり小さな鉢から自然の姿を想像する余地があるところも良いと思います
僕が一番刺さったのはこちら
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| キクモバホラゴケ |
透明感のあるデッカいシダが嫌いな人はいません!(多分
他にも販売などもあり、出店者と交流もできてとても良いイベントだったようです
ということで駆け足ですがうじ草合わせのご紹介でした
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| 植物園の展示もいいですねぇ… |
新着情報
今週はお休みですコラム
革命前夜
カメラで撮るか、スマホで撮るか?
私が先日作った写真集は、すべてデジタル一眼レフで撮影している。
カメラで撮った写真とスマホで撮った写真は全く違う。昆虫写真を撮っていた頃は、一眼とコンデジを使い分けていたが、両者どちらが優れているより別物であると考えていて、作品を作るために使い分けていた。
コンデジはどちらかといえばスマホのカメラに近い。なぜならばCCD(Charge-Coupled Device;撮像素子)、銀塩の頃で言うフィルムにあたるセンサー部分は、一眼に比べると明らかにコンデジやスマホは小さいのだ。
小さいとどうなるのかというとボケが弱くなる。ぼかしたい写真は、一眼の方が有利だし、背景を残したい場合はコンデジを使う。
写真は、一眼で撮った写真だが、CCDが小さいと枠内のような写真になる。
一眼と同じフレームで撮ろうと思えば、さらに広角のレンズが必要になる。広角レンズは焦点距離が小さくなるとボケずに背景がくっきり写る事になる。一番の違いはここにあるが、一眼レフカメラであれば絞り、シャッタースピードを任意に設定できる。スマホの場合は撮影設定はオートフォーカスが前提なので普通にキレイな写真になる。
便利ではあるが、作者の意図をつぎ込んだ写真は撮りにくい。
今回の写真集のコンセプトは、”アートで自分が考える魚の魅力を写真で表現する事”なので、やはりどんな絵作りをするか私の製作意図を反映した写真を目指した。
スマホで撮る写真は手軽だしそれなりに綺麗な写真が撮れるはずである。しかし、私としては自身の愛魚の魅力を写す、そんな趣味が浸透してくれると嬉しい。
カメラなんてそんなに機能は要らないと思っている。私はマニュアルしか使わないので、中古で2-3万のカメラで十分。レンズは、マクロレンズ中古を探せば格安のレンズが見つかる。後はストロボさえあれば魚の写真は撮れるだろう。
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| 相棒のカメラ |
著者プロフィール
ベテランアクアリスト&フォトグラファーバルブス ヤエの繁殖など数々の育成難魚のブリーディングを手掛け熱帯魚雑誌への寄稿もされているベテランアクアリスト兼写真家
中米、南米、スリランカ、パプアニューギニアと広く海外に在住した経験から現地の風土を知る数少ない日本人でもある
パプアニューギニアの蘭を捉えた写真集を自費出版、更に今まで撮りためた熱帯魚の写真集「Los duendes en aqario.」を自費出版中(green)
1998年頃ショーベタのブリーダーを廃業、その後、愛と花の大使として世界各地を巡る。
コロナ禍をきっかけに海外生活を辞め日本国内で「おさかな繁殖ラボ」を創める。
表紙
ロタラマクランドラ斑入り、ロタラトゥルナデンシス
斑入りのロタラマクランドラといえばいにしえの育成難種の一つで、上手く育てられなくて歯噛みした人も多いかもしれない。(といってもマクランドラナローよりは楽だったと思うけど)
何十年も昔の水草ながら、今の視点で見ても非常に美しい完成された改良品種の一つだと思う。昔と比べて育てやすくなったとすれば、光と栄養、水質に対する知見の変化だと思うが、古くから愛された植物の美しさを堪能してほしい
ロタラトゥルナデンシスは、自分の把握している限りではAquariaさんのみで販売されていたインド原産の水草である。その姿はどことなく人工的で造花の水草(おそらくウォーターバコパ?)を思い起こさせる節間の詰まった不思議な水草である。
育成は少し気難しいところがあり、急に頂芽に成長障害が出て成長が止まり脇芽が伸び始める、どことなくオランダプラント的な挙動をする。一方で飼育環境がハマると一気に繁茂する性質も持つため、弱い水草ではない。
色々と条件を変えて自分なりの正解を探るのが楽しい水草であろう
…といった感じでどちらも少しクセモノな水草で、表紙のように美しく仕立てるには育成技術が要るので、素直に素晴らしいなぁと思うのである
Good Tools feat.ADA特集
ドロップチェッカー
本日ご紹介するのは個人的ADAの傑作アイテムの一つドロップチェッカーである
連続的に変化する水槽内のCO2濃度をガラス内に入れたBTB溶液で可視化する道具である。その機能自体はpHモニターで事足りるし、より正確に観測できるが、この道具の素晴らしい点は”美しい”ことである
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一点一点手作りであるため個体差がある
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水草水槽という趣味の中で、道具の美しさに拘ることができる贅沢さについて考える事があるだろうか?
僕はどちらかというと吝嗇のきらいがあり、機能さえ備わっていれば見た目にはそこまでこだわらないが、このドロップチェッカーは見た目が好みで所有するすべての水槽に設置しているくらいである
以前はこのドロップチェッカー用の検査薬であるpH-KITは、最も手軽かつ安価、正確にpHを測定することができるアイテムとして重宝していたこともある(現在はネットで大容量のBTB溶液を買うのが最も安価である)
パールグラスやリシアなどの水草が酸素の球をはらむ姿を思わせる優美な曲線は、水槽の中で存在感を持ちながらも不思議と違和感を与えない
似たような機能を持つ道具は国内外のメーカーでも作られているが、価格面でも美意識でも全く勝負にならない。
ドロップチェッカーは、天野尚という天才が生み出した傑作の一つであると思う
PostScript
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| Aster yomena |
魂のリレー
日本の観賞魚業界を代表する店舗であったP.D熱帯魚センターが道路拡張による立ち退きをきかっけに閉店するそうだ
かつては”東洋一の売り場面積”を誇る店として様々な雑誌に広告を出していたため、名前だけでも知っている方も多いだろう
乃木坂46の”水槽の中”という個人PVのロケ地になっているので店内の雰囲気を見ることはできる
いかにも昭和のお店という雰囲気の暗い店内に巨大な什器に乗った水槽がひしめき合い、あらゆる魚種(大型魚、珍魚寄り)と水槽関連の道具が揃うとんでもない規模の店である
アクアフォレスト新宿店、まっかちんに続き名店がまた一つ…寂しい限りである
さて、僕が少年の頃に通っていた熱帯魚店の話をしよう
わが町にあった個人経営の小さな熱帯魚店「かいぎょえん」は、水草、小型美魚、アロワナ、ディスカス、海水魚、金魚を扱う非常に手広い範囲をカバーしたお店だった(今思うと店主とアルバイトの二人で店を回していたのが信じられない)
店の入口にはデュプラの水銀灯を使ったミクロソリウムのレイアウト水槽があり、頭より高い場所にアロワナが泳ぐ素敵なお店であった
毎週木曜日の入荷の後にお店に出かけてはアングル台に並んだカラシンになにか変わった魚が混じっていないかをたっぷり1時間はかけて覗くのが好きだった
小学3年生にして熱帯魚飼育にハマった僕は足繁くお店に通い、水槽のメンテナンスに勤しむ店主にやたらと生意気な口をきき、随分と迷惑をかけたものである
そんな生活は濃淡ありつつ僕が大学に入るまで続いたが、大学生として新たな世界に興味が移るにつれお店に通う回数は減っていった(大学の傍に熱帯魚店があったのも大きい)
そしてある日消耗品を買おうと半年ぶりにお店に行った時、店はとっくに閉店しており居抜きでバイク用品店が入っていた
散々お世話になっておきながら、不義理なことに僕は店主に別れの挨拶もできないまま、永遠に分かれてしまった
僕の大きな後悔であり、熱帯魚に関するせつない思い出の一つである
かいぎょえんだけでなく、自分の人生の中で通っていたお店で閉店したお店は何件もある、ペンギンヴィレッジ有楽町、水草苑、トロピカルガーデン、トロピカルゾーン、ピラセーマ、B-BOXアクアリウム、ティアラ大宮、スリーペット川口、銀松、アクアズームなどなど
それぞれの店舗毎に店主や経営者のこだわりがあり、その思い出や感謝、愛着、共感は今の僕の中にある熱帯魚熱を形作ったものの一つだと思う
チェーン店ならともかく、個人店ならどんなに上手く経営できている店舗でも30年も続けば店主は引退を視野に入れるだろう。その時、そこで働いていた店員は勿論、通っていた客である我々にもその店から受け取った熱を次代に繋ぐ責任が生じると、僕は思う
なぜなら、その熱を手から手に、心から心に、伝え続ける限り、愛したその店が本当の意味で失われることはないのだから
(green)
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