写真ご提供:あまみやさん
金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.53 2025年10月2号のお届けです!
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています
この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです
※主にショップ様や企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
また、弊blogでは常に表紙写真をご提供して頂ける方を募集しております!
是非皆様の素敵なお写真で紙面を彩らせて頂ければと思っております
掲載の体裁上、お借りするお写真は一部カットさせて頂くこともあるかと思いますのでその点のみご了承ください
よろしくお願いします
今週末注目のイベント
第25回 水と緑 西畠勲造Dream Garden(兵庫県川西市)10月10日~12日開催
花宇宙でおなじみ西畠氏の即売会イベントDream Gardenが花宇宙で10月10日(金)~12日(日)まで、開催中です西畠氏以外にも国内外の有名ナーセリーのブースやカフェなども設置されるそうなので、変わった観葉植物が好きな方はかなり面白い出会いがあるのではないかと思います
是非!
第25回 水と緑 西畠勲造Dream Garden
— 花宇宙 西畠勲造 (@kunzo_n) October 8, 2025
日時/10月10日(金)~12日(日)
9時~嫌になるまで!
場所/株式会社花宇宙(兵庫県川西市絹延町3-10) *臨時駐車場約150台あり
(***満車の際は、近隣のコインパーキングをご利用ください。)
最寄駅/能勢電鉄「絹延橋駅」徒歩3分 pic.twitter.com/ZPYrI73B7B
「GREEN CHAMPUROO -Vol.1-」熱帯ドリームセンター(沖縄県国頭郡)10月11日、12日開催
県内だけでなく県外からも人気業者が集結し、植物業界の最新トレンドを体感できるイベントGREEN CHAMPUROOが沖縄県国頭郡の熱帯ドリームセンターにて10月11日(土)、12日(日)に開催されますビカクシダのVANDAKA PLANTSさんやアリ植物の伊藤蟻植物園さん、食虫植物のHiro'sPitcherPlantsさんなど国内の有名業者さんが揃うようですので
沖縄の方は是非この機会に!
第11回 花郷園(府中市) 秋の芸術植物祭り 10月11日、12日開催
創業100年を超える府中市のベゴニア、クリスマスローズの専門ナーセリー花郷園さんが秋の芸術植物祭りを10月11日(土)12日(日)に開催しますオークションやワークショップ、ジャンケン大会なども開催されるようで楽しいイベントになりそうです
個人的な注目はPP便でおなじみ純胡椒さんが参加されるそうで、面白い植物が買えるかもしれませんね!(senninさんはお休みみたいです)
老舗のクリスマスローズも気になりますし、園芸がお好きな方は覗きに行ってみると面白いかもしれません!
*花郷園 秋の芸術植物祭り
— 花郷園 (@kagoentakako) September 20, 2025
101周年特別運行便
10月11日(土)12日(日)
✈︎9月24日(水)21時より
初日開始1時間(のみ要予約)の
入場整理券をオンライン配布 pic.twitter.com/Pum2QhCt4M
Aqua Revue(愛知県安城市)16周年 秋の大収穫祭 “蚤の市“開催 10月12日開催
愛知県安城市のネイチャーアクアリウムショップ「Aqua Revue」さんが秋の大収穫祭”蚤の市”イベントを10月12日(日)に開催されるそうです様々な中古品がかなりお得に買える他、ジメジメ植物やROY Plantsのろいさんによる希少なブセの販売会も開催されるそうです
詳細はお店のインスタグラムなどを確認してみてください!
秋の大収穫祭 “蚤の市“
— AquaRevue (@AquaRevue) September 22, 2025
10月12日 (日)
OPEN11:00〜CLOSE16:00
※ROY plants 先行販売
10:00〜11:00
魅惑のジメジメ大放出にご期待ください。 pic.twitter.com/SE3JATflVm
今週の気になる情報
「細胞増殖法則を80年、180年越しに統一する原理を解明 -複数栄養源の量が変化しても適用可能な代謝理論を構築-」理化学研究所・東京科学大学
理化学研究所と東京科学大学の共同研究チームが、モローの式やリービッヒの最小率など、これまで経験的に知られていた古典的増殖則を再検討し、細胞内代謝における資源分配の帰結として統一的に説明できることを数学的に証明した研究論文が科学雑誌『Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)』オンライン版(10月3日付)に掲載されたそうです古典的、経験則的に知られていた理論を科学的に証明し大域的制約原理を解明することにより複数の栄養源の量が変化した際の増殖速度の変化も予測可能になり、基礎生物学とバイオ工学・バイオ産業技術の双方における理論的基盤が築かれたということで、結構すごい事のように思います
新着情報
エレオカリスsp.‘ギニアンバーミリオン’
今月のアクアライフに掲載されている、Water Plants Loverの高城さんのレイアウト水槽に使用されているアフリカ産のエレオカリスの仲間が販売されていますエレオカリスsp.‘ギニアンバーミリオン’
— waterplantslover (@waterplantslov1) October 10, 2025
Eleocharis sp. 'Guinean Vermilion'
(Eleocharis cf. naumanniana var. naumanniana)
webshopにあげてありますhttps://t.co/kWk1rJ1Ps5
詳細はブログでhttps://t.co/wMtUOEgShb#水草専門店 #waterplantslover #水草 #ボトルアクアリウム #水草図鑑 pic.twitter.com/rPn60ZFo0n
詳細はWPLさんのblogに書いてありますが、24年のギニア便のニムファにくっついていた草を殖やしたものだそうです
アフリカ縛りのレイアウトを作る中でヘアグラスにあたる水草はほとんどないので、希少な枠になりそうですし、独特な茶色~赤に染まる姿も味わいがありますね…これは要注目です!
コラム
迷宮探訪
”謎のB.prima近縁種についての検討” お世話になっております。
闘魚庵のけんごです。
今回は、少し面白い魚が入荷しましたのでご紹介させていただきます。
先月末、タイから1枚の画像が送られてきました。
現地人としては「このベタ何?」というスタンスでした。
画像を見る限り、十中八九 Betta prima もしくは B. pallida と思われましたのでどちらかを絞り込むために「どこで採集したもの?」と尋ねたところ、タイ西部のカムペーン・ペット県とのことでした。
しかし、この地域にマウスタイプの Betta 属が生息しているという話は、これまで聞いたことがありませんでした。
ここで、タイにおけるマウスタイプの Betta 属の分布について簡単にご紹介します。
赤い◯が B. pallida の生息地
青い◯が B. prima の生息地を示しています。
そして黄色い★が、今回の個体群が採集された地域です。
今回の重要なポイントは、B. prima である可能性が高いと考えられるこの個体群の採集地が、本来の生息地から明らかに離れているという点です。
両者の中間にあたるタイ中央部では、私もこれまで多数のアナバスを観察してきましたが、マウスタイプのものを確認したことは一度もありません。
「実物を見て精査したいから送ってほしい」と伝えたところ、10匹ほどの魚が届きました。(もちろん代金は支払いました)
では、届いた魚を見てみましょう。
外見的な特徴は B. prima のそれに非常によく似ています。(というか、ほぼそのものです)
このような場合、遺伝子を調べられれば確実なのですが、さすがにそのための設備はありませんし、比較対象として確実に B. prima である個体の遺伝子情報も必要です。
そこで今回は、計数形質と呼ばれる数値を用いて確認していきます。
計数形質とは、簡単に言えば鱗の枚数や鰭の条数などのことです。
基本的に、同一種であれば一定の範囲内でほぼ同様の数値を持っています。
これに外見的特徴や分布情報などを組み合わせることで、ある程度の確度で種を特定することができます。
今回は魚類学的な論文ではありませんので細かい説明は省略しますが、計測を進めたところ、背鰭条数と側線鱗数に特徴的な結果が現れました。
11匹からデータを取り、その平均値と B. prima の範囲を外れた個体の割合をまとめたものが以下の通りです。
臀鰭条数:26(0%)
背鰭条数:9.6(63%)
側線鱗数:27.1(54%)
これらの数値の乖離、そして本来の分布域から大きく離れている点から、私はこの個体群を「B. prima に非常に近い未記載種、もしくは既知の個体群から遺伝的に大きく離れた B. prima の一個体群」と判断しました。
それ以上のことは、現時点ではなんとも言えません。
いずれ現地を訪れ、自分の目でこの魚を確認してみたいと思っています。
今回のケースは、採集地の情報がある程度明確であったこと、そして私自身がこの魚に対する基礎的な知識を持っていたことが幸いしました。 どちらか一方でも欠けていれば、Betta prima として普通に流通して終わっていたことでしょう。
アクアリウムにはさまざまな楽しみ方がありますが、このように目の前の魚をじっくり観察し、深掘りしていくのもまた1つの魅力です。
今回は、そんな楽しみ方の一例としてこの記事をお届けしました。
楽しんでいただけましたら幸いです。
著者プロフィール
おまけ
今回の原稿を頂戴して、googleマップで地図を見てみたところ、今回のベタの産地であるカムペーンペット県はバンコクに注ぐ大河チャオプラヤ川の支流であるビン川という河川沿いにあることが分かりました
であるならば、チャオプラヤ川経由でタイ東部のB.prima自生地に移った隠蔽種なのでは?と考えました…
しかし、地図上チャオプラヤ川はタイ東部には支流がないように見える(チャオプラヤ川の広大なデルタの一部といえなくはなさそうですが)ので、氾濫した際に移り住んで残ったものなのかも…?とも思いました
ただその場合北西に位置するカムペーンペット県と東部との間に連続的にB.primaが生息しているはずですが、記事中にもある通りこの二点の間にはB.primaは生息していないそうです
けんごさんによると”B.primaの環境適応能力は非常に高く、クリークから湖沼まで幅広い環境に生息しているので氾濫で広がる事があるとすれば中部でも見られるハズ”
”ただ、形態的特徴を見てもB.primaとはかなり近い関係にあるはずなのでどこか近代でなんらかの繋がりはあると思うのですが…”
とのことで、結局ますます謎が深まり、面白いな!!となりました
この種類、近いうちに闘魚庵で販売もされるそうなので、ご興味のある方は是非!(勝手に宣伝
(green)
表紙
ルドウィジアスファエロカルパ見る角度により様々な表情を見せてくれる魅力的な水草で、調子良いかと思えばいじけてみたり、成長したと思えば急に大型化したりと気まぐれな水草で、とても楽しい子です
あまみやさんはそういう少し違った面であるとか表情を捉えるのが上手で、今回のお写真は繊細さを感じられて好きです
オススメTOOLS feat.ADA特集
水草用添加液| フォレストのオマケで付いていたECA、旧モデル、現行モデル |
ADA定番の水草用添加液はどれも使いやすく、効果がはっきりと出るので愛用している方も多いだろう。かく言う僕も未だに愛用している一人である。
現在も販売されている、グリーンバクター、グリーンゲイン、フィトンギット、ECAのうち、最後発の商品がECA(有効性複合酸)であった
ADAのカタログによると、ECAは”天然抽出の有機酸と水草に吸収されやすい二価鉄を主成分とする添加液です”、”有機酸が鉄分の吸収を高め、新芽の白化や葉の退色を防ぎます。また、水槽の新陳代謝が活発になり、新芽の展開も盛んになります”という夢のような添加剤である
ADAのカタログによると、ECAは”天然抽出の有機酸と水草に吸収されやすい二価鉄を主成分とする添加液です”、”有機酸が鉄分の吸収を高め、新芽の白化や葉の退色を防ぎます。また、水槽の新陳代謝が活発になり、新芽の展開も盛んになります”という夢のような添加剤である
当時は頂芽がいじけやすかったり色が抜けるロタラマクランドラやロタラワリッキー、オランダプラントなどの育成難種と呼ばれていた有茎草の成長を促進し、草体を真っ赤に染めることができる魔法の液体としてAJで喧伝され、その発売を待ちわびたものである
実際にはすぐに発売されることはなく、ECAは前々回に紹介したCO2ボトルフォレストのオマケとして数年間供給された
当時の水草マニア達は臍を噛みながらフォレストボトルを購入し、オマケのECAを添加したものである
さて、ADAの添加剤シリーズは中途でボトルのデザインが変更されたが、僕はいまだに昔のボトルにわざわざ入れ替えて使っている
| どう考えても旧パッケージの方が優れている… |
というのも四角のボトルは口のデザインの関係か、一滴ずつ出すことが苦手なようで特に残量が少なくなるとダバっと出てしまうし、添加の度に口周りが汚れやすく、正直見た目以外何も良い点がないと思っている(なんなら見た目も昔のほうが好きだ)
中身の効果は定番として残っていいるだけありお墨付きである。鉄分の不足がダイレクトに調子に影響する有茎草などには特に効果があるため、一度試してもらいたい
(green)
PostScript
冬支度
最近は夏の間に屋外で育てていた様々な植物を室内に取り込む準備に追われています
大抵の熱帯植物は15℃を割らなければ深刻なダメージを受けないので、関東であれば11月くらいまでは置いておけますが、いつ寒波が来るか分かりませんし早めに取り込んでやるのが良いでしょう
さて、そうなると発生するのが置き場所問題で、我が家の場合は早めに駆虫剤を撒いてから室内に取り込むわけですが、置く場所がないので大鉢を解体して小鉢に植え替えたり、廊下に並んで部屋に入るのを待っていたりします…とにかくやらないといけないこと考えないといけないことが多いです
整ってない状態の室内に入れるくらいならもう少し太陽にあててやったほうが…とか色々悩みつつ、今年も室内が植物で埋まっていきます
また来年の初夏には大きな鉢に植え替えて表に出してやろうと考えたりして、まだ冬も来ていないのに次の夏を思っています
(green)






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