Greenジャーナルvol.51 2025年9月4号

2025年9月26日金曜日

Greenジャーナル オススメTOOLS 新着情報 草を求めて東奔西走コラム 熱帯植物

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お写真提供:けんなかさん

金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.51 2025年9月4号のお届けです! Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です 日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです ※主にショップ様や企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です 個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m また、弊blogでは常に表紙写真をご提供して頂ける方を募集しております! 是非皆様の素敵なお写真で紙面を彩らせて頂ければと思っております 掲載の体裁上、お借りするお写真は一部カットさせて頂くこともあるかと思いますのでその点のみご了承ください よろしくお願いします

いよいよ秋本番、今週はイベントが多いです!楽しみ!

今週末注目のイベント

アクアリウムイベントAQUAism(浜松町)9月27日開催

観賞魚や水草、奇蟲の即売会や展示メーカーが集まるイベント「AQUAism」が都立産業病駅センター浜松町館にて9月27日に開催されます
AQUAismは即売会とワークショップ、トークショーなどが合わさった総合的なイベントで、アクバスとは違う切り口がある面白いイベントですので見に行ってみると良いと思います
また今回初参加でcharmさんが参加されており、面白いブセがありそうな雰囲気もありますのでお好きな方は是非
GEXやピクタ、京セラなども参加されていますので、担当の人から商品について尋ねられる貴重な機会ですので、そういう部分で興味のある方にもオススメです
また同じ会場で28日にはマリンアクアリウムのイベントREEF FESTAも開催されます

植物即売会@イルプルセレクト(練馬区富士見台)9月27日、28日開催

富士見台にある雑貨店ILPleut selectにて、熱帯植物などの愛好家7名が集まる即売会が9月27日(土)28日(日)に開催されます
趣味人が集まる即売会ですのでラインナップもかなり手広い面白いイベントになるんじゃないでしょうか…
是非!

植物即売会「Exploring Unpredictable Plants─ まだ見ぬ植物を探し求めて ─presented by acu's forest」(大阪船場) 9月28日開催

アンスリウムの育種で知られるacuさんが主催の植物即売会「Exploring Unpredictable Plants」が大阪心斎橋のexhibition hall calmspaceにて9月28日(日)に開催されます
参加者はピクタムの販売で知られるin Dayさんや、フィギュア制作者B_The_Uさんなどの有名な方が参加されていますので、珍しいレア植物が揃っていると思います
お近くの方は是非!

熱帯植物の即売会「ハルプラ祭り」inリミックスみなと店 9月28日に開催

ピクタムの交配を手掛けるHal-Plantsさんと、様々な植物を収集されている水草屋さんが参加する熱帯植物即売会「ハルプラ祭り」がリミックスみなと店にて9月28日に開催されます
様々な種類のピクタムやホマロメナ、ブセファランドラなどが大量に集まるようなのでお好きな人にはたまらないラインナップになるのではないでしょうか!
お好きな方は是非!

 

日本食虫植物愛好会 第290回浜田山記念集会 板橋区熱帯環境植物館にて9月28日に開催

日本食虫植物愛好会(JCPS)の第290回記念集会が板橋区熱帯環境植物館地下イベントホールにて9月28日(日)に開催されます
即売会と解説イベント、ボルネオ探検報告、南西オーストラリア探検報告など、現地の話もプレゼンが行われるそうなので、お好きな方にはたまらないかもしれませんね!
熱帯環境植物館とは別に入場料300円がかかりますが、会員でなくても参加できるそうですですのでお気軽に参加されてみてはいかがでしょうか?

今週の気になる情報

ADA特別ワークショップ「森林浴を想う テラベースワークショップ」開催

ADA Labで行われているボトルパルダリウムを作るワークショップの特別版として、円筒状の陶器筒テラベースを利用したアクアテラリウム…パルダリウム?の製作体験ができる有料ワークショップが行われています
ストリームポンプを使って水を循環させるため、より水気のあるレイアウトが作れるので楽しみ方の幅が広がりますね

国立遺伝学研究所「食虫植物、捕食と引き換えに菌との共生放棄──栄養獲得戦略を転換」

多くの植物は根からの栄養吸収においてアーバスキュラー菌根菌と呼ばれる菌と共生関係にあることが知られています
食虫植物において食虫と菌根菌による栄養吸収が両立するかという疑問について、遺伝学的に調査した結果、食虫植物においては菌根菌との共生関係が収斂的に失われる傾向があるという研究結果が発表されています

新着情報

 

リムノフィラ'フィリピン'(Limnophila 'Philippine'

津田沼の水草専門店
WaterPlantsLoverさんにシンガポール便で入荷した紫色のリムノフィラ。フィリピンの名前が付いていますが果たして…?
シックな赤紫の色味は非常に好みですが、どの程度の大きさになるのか、水中適性は高いのか?気になりますね!

高城さんのblogでも紹介されていますので要チェックです!

コラム

水草、果てしない挑戦の数々

バリスネリアとアクアリウムの原点 

コウガイモ Vallisneria denseserrulata


最も由緒正しいアクアリウムプラントとは何か?と聞かれれば、バリスネリアと答えざるをえまい。バリスネリアこそ最初の水草水槽、いや、アクアリウム自体を実現せしめたものなのである。 

このサイトを訪れている方にはなじみ深いであろう、ワーディアンケースというものがある。ようするにガラスの箱で植物を育てるというものだが、元々はナサニエル・バグショー・ウォードという人が、1829年にスズメガの蛹をガラス瓶の中で羽化させようとしたところ、偶々混入していたシダの胞子が発芽してうまく育つということを発見したことに起源しているという。その後、1840年代から1850年代にワーディアンケースとシダブームが到来し、Pteridomania、という新語が作られる始末だったという。ウォード自身もカメレオンやヒキガエルを導入してみたというから、テラリウムのはしりであったともいえる。(1) さて、同時期にフランスではジーン・ヴィレプレ・パワーJeanne Villepreux-Powerがガラス容器を用いた観察装置を考案した。(2) 彼女の波乱万丈すぎる人生を書きだすと大幅に脱線してしまうが、あまりにも興味深いので、もしもっと知りたい方はヘレン・スケールズ「貝と文明」第七章(築地書館)を参照してほしい。 

さて、このころの装置はあくまでも観察・研究用のもので、一般に楽しまれるアクアリウムの起源はもっと待たねばならない。

 ガラス税の廃止により、ワーディアンケースをはじめとしたいくつかの発明が一般に普及し、新しいものと博物学には目がない19世紀イギリス人を熱狂させた。ワーディアンケースにはじまる、ガラスの箱やガラス瓶にも当然のように、水が溜められるようになった。 こうしてイギリスでもアクアリウムの原型にあたるようなことがはじまったのだが、フィルターはおろか、エアレーションすらない。「毎日半時間ほど手でかき回す」という方法が真面目に行われていたという。(1)

 さて、この状況を打破したのがロバート・ウォリントンRobert Waringtonで、ロンドン化学協会に1850年に金魚とバリスネリア・スピラリス、巻貝を12ガロンの容器に入れ、ほぼ一年間水を変える必要がなかったと報告している。(スネールは敵と息巻く21世紀アクアリストは、どうもアクアリウムの原点に物申したいらしい)何度も書くが当時フィルターはおろかエアレーションすらなかったので、魚を飼うには水替えしかなかった。1845年の金魚飼育についてみてみると、「私はこれらの魚の世話を自分で行っており、昼間はガラスの球体、夜は土鍋に入れています。こうするのは、24時間に2回、確実に水を交換するためです。」とある。(3)

 その後、フィリップ・ヘンリー・ゴスPhilip Henry Gosseによって1853年にはロンドン動物園に水槽が作られ、彼がアクアリウムという語とともに水槽趣味をけん引していくのだが、それは海水が中心なのでここでは深く触れない。

 さて、淡水に戻ろう。ゴスに影響を受けたキングズリーは1855年にこう書いている。「もし今年は海辺に行かず、「岸辺の不思議」を体験する機会がないとしても、自宅の居間で「池の不思議」を少し覗いて自然史を学ぶことはできます。冗談ではありません。淡水水槽は、海水水槽ほど美しくはありませんが、はるかに簡単に作れます。」そして、そこに入れる水草として2種を推奨している。アナカリスと、バリスネリア・スピラリス。しかも2種とも「コヴェント・ガーデンの良心的な店で手に入る」と言っているのだ。(4)翌年1856年には、シャーリー・ヒバードShirley Hibberdがバリスネリアを「水草水槽に欠かせない」として、3番目に書いている。(これもまた面白い本で…おそらく水草について詳しく書かれた最古のアクアリウム本のひとつ。)

 なんと1番目はストラティオテス・アロイデス、2番目はミズハコベだ!当時のイギリスがどんなに涼しかったかを思い起こさせる。なんならホシクサやハリナズナまでぶち込んでいる…育ったのだろうか?(5) バリスネリアが3位に甘んじたのは、バリスネリア・スピラリスがヨーロッパでも基本的には南部にしか分布せず、イギリスには舶来品だったためだろう。タイプ産地はピサとフィレンツェの間の用水路、である。 このように、バリスネリアは19世紀アクアリウムの確立において極めて重要な役割を果たし、まずは水草を水中で育てる、という点がクリアされたのは大きい。また、イギリスの湧水が著しく硬水であり、この硬水を軟水化することにも期待されていたようである(5)。これはバリスネリアが重炭酸塩を利用できることとも関係しただろう。

 今回は水草水槽の原点を触れるだけで長文になってしまったので、この辺りで締めとしたい。 

こう、歴史を巡ってからバリスネリアを見ると、また違って、光って見えるものである。ヒバードの記述は面白いが、栽培が難しい物ばかり並んでいて、真似して皆が育ったとは思えない水草のチョイスだ。もしバリスネリアがなければ、アクアリウムという文化の定着すら怪しかっただろう。


(1) Barber, Lynn. The Heyday of Natural History: 1820–1870.(高山宏訳『博物学の黄金時代』国書刊行会)
(2)「Scales, Helen. Spirals in Time.(林裕美子訳『貝と文明』築地書館) 
(3) Loudon, Jane. The Lady's Country Companion. London: Longman, 1845. 
(4) Kingsley, Charles. Glaucus; or, The Wonders of the Shore. London: Richard Clay and Sons, 1855. 
(5) Hibberd, Shirley. The Book of the Aquarium and Water Cabinet. London: Groombridge and Sons, 1856.

脚注 

Jeanne Villepreux-Power:「ジャンヌ・ヴィルプルー=パワー」表記が一般的かも。しかし、「貝と文明」に倣った。この本おもしろいので、読んでみようと思った方にとってフックになればと思ったため。 Robert Warington:アクアリウムは最初、War”r”ington‘s caseとして(誤植入りで)広まった。ワーディアンケースにならって水草水槽をウォリントン・ケースと呼ぶ人がいても、いいのかもしれない。 バリスネリア・スピラリス:高山宏訳「博物学の黄金時代」ではコークスクリュー・バリスネリアとなっているが、コークスクリューが売られるようになるのはずっと後(おそらく20世紀後半?1967年のA Manual of Aquarium Plantsが知っている中では初出)

著者プロフィール


4.04

今まさに失われつつある水草のある景色を求め、日夜フィールドを彷徨い記録している

"いつまでもあると思っていた。
ようやく手が届く、そう思ったとき、もう何もなかった。
空虚と無念と後悔は、記憶と合して憧憬を生む。その先が過去なのか、未来なのかは、もはや朧げで。
ただ私を引き込んでいく。もっと知れと。

ここを翌年訪れた時、もう水草はなかった。しかしいまでも夢に出てくる。"




表紙

チェッカードトレントフィッシュ

インドの急流に生息するお魚だそうです。恥ずかしながら僕はグリーンダータテトラかと思ってました
お写真をお借りしているけんなかさんによると、植物性の餌が必須ではあるものの流木や、プレコ用の餌でなんとか飼えていたとのことで、インドの渓流的な水槽を作ったら映えそうでいいなぁと思いました
インドアトラスレイアウトもチャレンジしてみたいですねぇ…


週刊「自宅田園ビオトープを作ろう」

秋も深まり、そういえばビオトープの土を拾いに行った田んぼはどうなっているかなとお出かけしてきました

稲が実っていい匂いがしてました

我が地域ではもう稲刈りも中盤になっていて、収穫を待つ稲がたわわに実らせた穂を垂らしていました

すっかり秋の香りです

自転車を転がしつつ水草っぽい草はないものかと足元を見ながら歩いていると…

ん?リシア…にしては大きい

イチョウウキゴケでした

イチョウウキゴケはこの地域でも結構限られた場所にしか残っていないので、見られて良かったです

なんかタデ(ヤナギタデだそうです)

クワイ田の端っこのなんかオモダカ(コナギだそうです)

なんかいい匂いの草(ヒメジソだそうです)

田んぼの畔に華を添えるヒガンバナ


夕方に急に思い立って見に行ったのであまりしっかり見られなかったですが、短時間でも楽しかったです

真夏は暑すぎて観察に来れなかったのが惜しいですね…
来年は水があるうちに見に来たいと思います

オススメTOOLS feat.ADA特集


旧デザインの方がCOOLじゃない?

CO2フォレストボトル


発売以来手軽なCO2供給手段として定番の位置を築いている商品

代替品や異型コネクタなど様々な商品が現れては消えていきましたが、未だに小型ボンベはこのフォレストボトルが不動の位置にいるように思います

どこがすごいとかは特にないのですが、とりあえず特約店にいけば手に入る入手性の高さは圧倒的だなと思います

ミドボンに比べるとコスパの悪さが目立つ商品ですが、小さな水槽にも少しのスペースで設置できる点はミニマリズムを好む日本人の感性にあっていたのではないかなとも思います


余談

自宅で炭酸水を作る用のソーダストリーム系のCO2ボトルが容量コスパ的には優れているので、乗り換えられないかなぁと考えたりしていますが、ADAのレギュレーターとの互換性のあるコネクタがないんですよねぇ…(どこか頼む…)


PostScript

「白秋」

色々やりたいこと、やらなければならない事があっても、億劫がってしまってなかなか着手できないことが多い

仕事をしている時は家に帰ったら懸案を片付けるぞ!と意気込むものの、家に帰ってご飯を食べてベッドで伸びたらもう何も出来ないのである

昔からそんな気質はあったけど、歳を重ねるにつれそういうことが増えてきたように思う

ネットで管を巻いているヒマがあったらもっと色々頑張らないといけませんね…寒くなったらもっと動く気なくなりますしね…_(:3」∠)_

(green)

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