![]() |
| 破壊 |
写真ご提供:けんごさん
金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.49 2025年9月2号のお届けです! Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です 日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです ※主にショップ様や企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です 個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m また、弊blogでは常に表紙写真をご提供して頂ける方を募集しております! 是非皆様の素敵なお写真で紙面を彩らせて頂ければと思っております 掲載の体裁上、お借りするお写真は一部カットさせて頂くこともあるかと思いますのでその点のみご了承ください よろしくお願いします
今週末注目のイベント
草わるん都立産貿貿易センター浜松町館5Fで9月13日に開催
TBさん以外にAzulAquarium、LA熱帯草屋など人気ブースが参加されている草のお祭りなので、お好きな人は見逃せませんね!
オキボタMAX 2025 with ハチクラサイ(池袋)9月13日~15日に開催
洋ランと植物の即売会、オーキッド&ボタニカルが池袋サンシャインシティにて9月13日(土)~15日(月)まで開催されます毎度海外ブースが入っていて面白いイベントですが、今回はなんと爬虫類即売イベント「ハチクラ」も共催のコラボレーション開催になっています
普段なかなか触らないジャンルでも覗いてみると楽しめるかも?お近くの方はぜひ!
AquaFocus(堺市)"アジ生誕祭セール"9月13日〜9月23日まで開催!
大阪堺市の熱い熱帯魚店AquaFocusさんのオーナー店員さんであるアジさんのお誕生日記念セールが9月13日(土)~23日(火)まで開催されます珍カラやプレコ、デナリー便の水草などが20%オフ、さらにSeachem製品が10%オフと熱いセールになっているようです
通販サイトも13日の13時から更新されるそうなので、気になる商品がある方は是非!
【🎂アジ生誕祭🎂】
期間:2025年9月13日(土)〜2025年9月23日(火)まで
アジ(@aji_aquafocus )の誕生日は9月17日🤩
ということでアジの生誕祭を行います🎉
内容は
・珍カラ(アフリカン含む)全品、表記価格より20%OFF🈹
・プレコ(ブリーダー様キンペコも含む)全品、表記価格より20%OFF🈹… pic.twitter.com/0HOHeCgn9B
— Aqua Focus アクアフォーカス (@aquafocus_a10i) September 10, 2025
【🎂アジ生誕祭🎂】
期間:2025年9月13日(土)〜2025年9月23日(火)まで
アジ(@aji_aquafocus )の誕生日は9月17日🤩
ということでアジの生誕祭を行います🎉
内容は
・珍カラ(アフリカン含む)全品、表記価格より20%OFF🈹
・プレコ(ブリーダー様キンペコも含む)全品、表記価格より20%OFF🈹… pic.twitter.com/0HOHeCgn9B
今週の気になる情報
エーハイム pHコントロール+e セット発売
エーハイムからpHコントロール+eが発売されました\新商品ご紹介/
— チャーム公式 (@shopcharm) September 11, 2025
CO2の添加をコントロールし、pHを管理🌱✨
エーハイム pHコントロール+e セットhttps://t.co/fllEEW4NKg
pHセンサーにより、水槽内のpH値を常時測定!
Wi-Fi接続により、お手持ちのデバイス上で操作、
他のEHEIMデジタル製品との連携・連動も可能です😆 pic.twitter.com/ZmnhkH0TFO
水槽の中のpHを連続的に観測し、CO2の添加量を調整することでpHを制御するアイテムです
似た機能を持つものは以前から他のメーカーでも販売されていましたが、エーハイムから発売されるとは…大型水槽なら特に効果がありそうです
CO2の連続添加はロタラマクランドラなど一部の”気難しい”有茎草の育成に有効であることは以前から言われていましたが、このシステムを使うとより管理が容易になるかもしれませんね
『アップル・ウォッチの「緑の葉」の向こう側——ブラジルの疑惑の森を訪ねた』
大手テック系企業がこぞって進める炭素クレジット市場で、従来は在来の自然林を保護する形式(これはこれで詐欺やずさんな管理など様々な問題がありました)から、主に熱帯地域で成長の早いユーカリを積極的に植樹し炭素を固定する形式に移行しつつあり、CO2吸収の面では一定の効果がある一方で、在来の生態系に対する影響が懸念されるというような記事です。全文は無料では読めませんが、触りだけでも興味深い内容だと思います
新着情報
クリマトプシスsp.パラリバー
足立区西新井のアクアショップフルーメンさんにスリナム産のクリマトが入荷しています。見た感じはコリドラスハステータスにも似てますが、しっかりクリマトな体型ですね…この仲間はメジャーではないですが結構綺麗になる種類なので、飼い込んだら化けるかもしれません…うーん、とてもいい…コラム
迷宮探訪
Betta mahachaiensisと生息地減少について
お世話になっております。
いつもは遠征の様子をご紹介させていただくことが多いのですが、今回は特定の種類、環境にフォーカスしてご紹介をさせていただきます。
今回ご紹介する魚はBetta mahachaiensis巷ではマハチャイと呼ばれているベタです。
![]() |
| Betta mahachaiensis (こちらは観賞用に改良された個体ですが、多くの方にとってはコチラのほうが馴染み深いかと思います |
本種はスプレンデンスグループに属し、タイ中部の"マハチャイ"と呼ばれる地域(主にサムット・サコーン県やサムット・プラカーン県といったバンコクの南方の沿岸地帯)に生息しています。
広い分布域をもつスプレンデンスグループにおいて、ここまで生息域が狭いものは(記載においては)本種とBetta stiktosのみでしょう。
現在ではタイ政府により保護されており、輸出に制限が設けられています。
今回はそんな本種の置かれている現状をご紹介させていただきます。
私がはじめて本種を採集したのは2018年のことです。
それ以来定期的に本種の生息地を訪れてきました。
本種の生息環境はスプレンデンスグループの中でも特殊であり、ニッパヤシの茂る水没林を主な生息域としています。
![]() |
| 本種の生息地。美しい環境ですが、蚊が多い上に蒸し暑いので採取はそれなりにハードです |
日本に広く紹介された際に「汽水域に生息している」と紹介されたため未だに誤解されることがありますが、本種は塩分耐性が高いだけで本種の生存に塩分は一切必要ありません。
とはいえ、塩分が含まれるような場所にまで進出していることは事実でありこれはBetta属の魚としてはかなり異質であります。
本種の生息地はニッパヤシを原料とした腐葉土状の底質に濃度の高いブラックウォーターをしていることが多いように感じます。
![]() |
| 本種は非常に美しいブラックウォーターに生息している |
入ったことがないため未確認ではありますが、マハチャイ地域においてはタイ国鉄の線路脇にも本種の生息できそうなニッパヤシの水没林は広く見られます。
![]() |
| タイ国鉄の線路とその脇(左手)の水没林 |
総じて「マハチャイ地域の未利用地に生息している」という印象です。
さて、そんな本種ですが先述のとおり現在タイ政府によって保護がなされています。
典型的な「いる所にはいくらでもいる魚」なので、体感として各生息地の個体数が大きく減少しているという印象は受けませんが、開発によって生息地そのものが減っているという印象を受けますのでおそらくそれを見越した対処なのでしょう。
実際、マハチャイ地域はバンコクにほど近く輸送の面で非常に便利な一方、未利用の土地がまだ多く残っており人類の経済活動においてはかなり"オイシイ"地域であるように感じられます。
開発は年々進んでおり、最後に訪れたときは私が定期的に訪れている生息地の1つの1-2キロ先で非常に大規模な開拓が行われていました。(この一帯ももとはニッパヤシの水没林でした)
![]() |
| 開拓された元水没林 |
こう言っては悪いのですが、同じように生息域の狭いBetta stiktosについては分布がカンボジアというタイに比べると開発の進んでいない国かつストゥントレン州という大規模な経済活動が行われていない地域を生息地としているためこちらの生息状況はまだまだ余裕があるように感じます。
インドネシアを訪れた際にも、現地の人がプランテーションを指して「ここには昔Betta〇〇がいたんだ」と教えてくれるシチュエーションは多くあり、東南アジアにおける開発と生息地減少の問題は非常に深刻であると考えています。
![]() |
| まさに開拓が行われている森林。このクリークにはBetta antoniやブセファランドラなどが見られた。ボルネオ島にて |
特に本種のように生息域の狭い種にとっては少しの開発が大ダメージを与える可能性があります。
ペットトレードによる消費を軽視するつもりはありませんが、このように開発による打撃はペットトレードによる消費のそれを遥かに上回ります。
![]() |
| 香港島、Macropodus hongkongensisの生息地のすぐ近く |
![]() |
| ベトナム中部、ブラックパラダイスの生息地のすぐ近く |
![]() |
| ボルネオ島、サンガウのBetta antoniの生息地のすぐ横 |
我々先進国の人間が「自然を大切にしろ!」と声を上げることは簡単ですが、実のところ東南アジアの森林開拓の多くは油を目的としたプランテーション化であり、そこから得られるパーム油の恩恵を最も受けているのは他でもない我々先進国の人間です。(チョコレート、インスタント麺、マーガリン、石鹸など本当に身近な製品に活用されています。)
1人がどうこうして変わる問題ではありませんが、これからの時代において自分達の生活が環境にどのような影響を与えているのかということは常に考えていかなくてはならない問題であると思います。
動植物を愛する私達だからこそこういった問題をより身近に感じることができるでしょう。
なんだか説教臭い話になってしまいましたが、こういった問題も現地を訪れているからこそお伝えできるリアルであると考えています。
追記:”マハチャイ”とマハチャイエンシス
Betta mahachaiensisは種小名のマハチャイエンシス、または"マハチャイ"として流通するが、お店の人に”マハチャイ”とマハチャイエンシスの違いはなんですか?と聞いても、明瞭な答えは得られない事が多い。そこでけんご氏にその違いや考え方について尋ねてみました
(green)
"マハチャイ"は現地人や愛好家が本種を呼ぶときの愛称のような感じです。
記載以前から存在は広く知られており、マハチャイ地域原産のため種小名のない本種を"マハチャイ"と呼称しておりそれが定着した形になります。
一方で"マハチャイエンシス"は種小名ですので、ちゃんとした話をするときは"マハチャイエンシス"として扱っています。
個人的には交雑していないものを"マハチャイエンシス"、交雑の可能性が高い改良品種などを"マハチャイ"と割と意識的に使い分けることもあります。
著者プロフィール
表紙
タイ サムット・サコーン県まさに今開発されている場所と水没林の丁度境目です
(けんご)
週刊「自宅田園ビオトープを作ろう」
9月も相変わらずの暑さに日々身を焦がされている
異常だなぁと思いながらビオトープを除いてみると、どことなく秋が訪れていることを感じるのは何故だろうか?
| 謎の有茎草だいぶ育ってきました |
オススメTOOLS
今週はお休みですPostScript
ぐりかさん一年間近いお付き合いありがとうございました
今号で最初のGreenジャーナルを書いてから一年が経ちました
今までご愛読頂いた皆様、記事やお写真をご提供頂いた皆様には本当に感謝しております
光陰矢の如しなどわざわざ引くまでもなく、歳を重ねてからの時間の経過の速さ、自分の心の年齢と実年齢のギャップには途方もない気持ちになります
先人達も、ある日、生の茫漠たる荒野に一人孤独に立っている自分の姿に気が付き、不安や焦燥感にかられたのだろうかと思ったりします
毎回冒頭に書いている"日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています。この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです"という願いが、少しは叶っているでしょうか?
まだまだ伸びしろはあると思っていますが、自分の力でどこまでできるか、やれることを粛々とやっていきたいと思います
さて、弊blogの3号にて、"熱帯魚趣味は経済格差を利用した搾取的な側面があり、日本の経済成長が滞り、途上国が発展したことでその差は埋まりその構造は弱体化し、過去には普通に買えた魚でも、日本ではもはや手に入らず、また観賞魚趣味の世界では現地の魚達の血脈を残すことが出来なかった。我々趣味家も魚の飼育を楽しむだけでなく「残す」方向に舵を切ってもいいのではないか”というような後書きを書きました
偶然ではありますが、ここ最近自家ブリードの熱帯魚を販売するショップが散見されるようになった気がします(勿論事情はお店によって異なるでしょうが)、また趣味家のブリード個体や増殖した植物を販売用に買い取ると発表した店舗も出てきています
この流れは現状では一般流通には影響を与えるものではないと思いますが、国内ブリード個体に価値を見出す趣味家が増えていくのは悪いことではないように思います
また、先日マルプルッタクレッセリーの国内養殖個体が大阪のショップで販売されたのを目にされた方も多いかと思います
マルプルッタはスリランカ固有種のアナバスであり、現在厳しく国外輸出が禁じられているため他国ではほとんど手に入らない希少種です。長年維持されてきた国内ブリーダーさんの情熱や手腕には脱帽するばかりです…
現在は普通に流通している魚や植物でも、様々な理由で今後輸入が難しくなる種も増えてくると思います。貴重な草や魚を手に入れたら繁殖にチャレンジしてみるのも新しい楽しみ方かもしれません
我が家でも最近オトシンネグロの繁殖にチャレンジしていますが(失敗ばかりしています…)、彼らも最近は国内ブリードが主になってきているようです
現地便の個体を輸入するとかなり痩せていて死亡率が高く、問屋的にも養殖した方が安定的に供給できるということらしいですが、生物資源の浪費を抑えられるという意味でも良い流れのように思います
(green)
プレゼント企画
そんなわけでblog連載一周年を記念して我が家で取れたEch.イグアス2009のシュート子株を3名様にプレゼントいたします
水上葉ですが、沈めてもよし、屋外のバケツなどで栽培してみるのもよし。色々楽しめる植物なので是非育ててみて下さい
ご希望の方はXにDM頂ければと思います。締め切りは9月18日まで、(複数応募があった場合は抽選とさせていただきます)













0 件のコメント:
コメントを投稿