Apistogramma pulchra
金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.34 2025年5月3号のお届けです! Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です 日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです
※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートでも特に ”紹介したい!” と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
弊blogでは表紙写真をご提供して頂ける方を随時募集 しております!
是非皆様の素敵なお写真でご助力を賜われればと考えております
掲載の体裁上、お借りするお写真は縦長にカットさせて頂くことになると思いますのでその点のみご了承ください
よろしくお願いします
今週末は日本中でイベントが花盛り!いい季節ですもんねぇ…
今週末注目のイベント
ADA「New Style Indoor Green ~水と緑のある暮らし~」(大阪府梅田)20日まで開催中
ADAが「New Style Indoor Green ~水と緑のある暮らし~」を 阪急うめだ本店 8Fグリーンエイジで 20日まで開催中 です
ネイチャーアクアリウムやパルダリウムの完成品の展示販売や、天野尚氏のネイチャーアクアリウムの写真パネルの展示、販売などを行うそうです。17日、18日にはパルダリウムに関するワークショップなども開催されるそうなのでお近くの方は是非!
2025さつきフェスティバル(上野)18日まで開催中
上野の山の皐月展としておなじみの「さつきフェスティバル」が上野公園と上野グリーンクラブで18日(日)まで開催中 です
会場は上野公園竹の台広場(噴水広場)と上野グリーンクラブの2箇所で展示が行われています
5月の気候に華を添えるさつきの百花繚乱は楽しみですね!盆栽の即売会なども併設されておりますので、お近くの方はぜひ
タネマキビトノ狂宴ツー(兵庫県明石市)5月17日(土)に開催
趣味家の育てた植物やハンドクラフトグッズの即売会 「タネマキビトノ狂宴ツー」が兵庫県明石市民会館アワーズホール会議室にて5月17日(土)に開催 されます
ちょっと他所では見られないような面白い植物や、コダワリの一点モノグッズなど見てるだけでも楽しめそうな素敵なイベントですね!先行入場チケットもあるようなので、気になる方はチェックしてみてください
草パラダイスvol.5(神奈川県横浜市) 5月17日、18日
植物販売即売会イベント「草パラダイスvol.5」が新横浜3丁目大ホールにて5月17日(土)、18日(日)に開催 されます
熱帯植物に強いお店やインテリアグリーンに強いお店など、関東ではあまりお目にかかれないショップも参加されています。今回は海外ナーセリーも初参戦と大注目のイベントです!
遊びに行きたい!
両日9:00に整理券が配布されるそうです。早朝の入場待機は周辺に迷惑がかかるため禁止 となっているそうなので参加される方はお気をつけ下さい
百花繚乱2025太陽園芸in東海市(愛知県東海市)5月17日、18日開催
国内の有名ナーセリーが出店する植物即売会「太陽園芸 百花繚乱2025in東海市」が太陽園芸内の販売所で5月17日、18日に開催 されます
洋蘭や熱帯植物、食虫植物などが販売されるみたいですね
食虫植物で有名なヒーローズピッチャープラントさんが参加されているので、食虫植物好きの方には見逃せないイベントかもしれません!
2025spring卵生メダカ展示会/オークション(大阪府)5月17日、18日
以前ショップをご紹介しためだかフレンドさん(大阪府生野)でKillifish Club in Japan(KCJ)の卵生メダカ展示会とオークションが5月17日、18日に開催 されるそうです
卵生メダカ界隈では定例となっているスタイルのイベントですが、一般の人でも参加できるそうなので、魅惑の卵生メダカの世界を覗きに行ってみるのも良いですね!
非会員でも千円払えばオークションに参加できるそうなので、是非!
また先日お店を紹介するyoutube動画が公開されていましたのでご興味のある方はぜひ…!他では見られない魚ばかりでときめきます
VIDEO
うおとひと2025 5月18日開催
年に一度の日本淡水魚の祭典「うおとひと2025」が大阪八尾市の八尾廃校SATODUKURI BASEにて5月18日(日)に開催 されます
うおとひとさんは日本の川魚の保護や魅力の発信を行っている皆さんです
今回のイベントでは日本淡水魚に関連する作家、保全の活動家や移動水族館などが集結して、一日淡水魚まみれのイベントになるようです
入場無料なのでお近くの日淡好きの皆様は是非!!
Botanical Paradise vol.1 5月18日開催(札幌)
アガベ、塊根、アロイド、アロエ、熱帯植物、ビカクなどあらゆる植物を扱う即売会「 Botanical Paradise vol.1 」が札幌のプラザ新琴似 はまなすホールで5月18日(日)に開催 されます北国の熱い植物イベント、おなじみNativeForestさんも出店しています! 北の大地の植物愛好家の皆様は見逃せないイベントですね!
今週の気になる情報
「MIST LOVERS」WEB先行販売受付開始
LA熱帯草屋の長谷さんによる著書、「MIST LOVERS」の最新刊が天下一植物界で先行販売されますが、これに併せる形でWEB先行販売の受付が開始 されています!
天一会場には行けないけど一足早く読みたいよ!という方は予約オススメ!ステッカーがオマケでつくそうですよ~
デナリー便数年ぶりに正規輸入
ドイツの老舗水草ナーセリー「DENNERLE」の水草をカミハタが輸入 しました!ありがとう神畑養魚株式会社…
入荷をずっと待っていた人も多いのではないでしょうか?僕もその一人です
今回の便はクリプトとアヌビアスがメイン。エキノドルスは先方の手続きの問題で漏れてしまったようです…
各地のショップに入荷されていますのでチェックしてみてください!次こそエキノ…頼みますよデナリーと神畑さん!!!
東広島市の公園予定地の池に絶滅危惧種の生物 学生が発見(中國新聞)
広島県東広島市にある公園開発予定地の農業用ため池に絶滅危惧種の水生昆虫や絶滅危惧種のマルバオモダカなどの水生植物などが自生していることが、広島大総合博物館の学生ボランティア達によって発見されたそうです(地元では有名らしい?)
計画通り埋め立てて見た目が綺麗な公園を作ることは簡単だと思いますが、この土地にしかない希少な生態系を保持しながら共生する方向に話が進むといいですね…
NHK「ダーウィンが来た」これが花!?植物の不思議をめぐる旅 5月18日放送
北海道で120年に一度の一斉開花を迎えたササや、海の上を花が"走る"沖縄・西表島のウミショウブなど希少な花の映像が高精細に楽しめる特集になるそうです!これは見ておきたい!
新着情報
Enteromius jae Mamfe river
ロカリティ付きのバルブスヤエがAqquaLumiereさんに入荷しています ただでさえ珍しいのにロカ付きなんて…お好きな人、コダワリのある人にはたまりませんね…!
コラム
草を求めて東奔西走
「クリプトコリネの話」
先月末にアクアプランツの特集号が発売され、2005年に発売されたアクアプランツNo.02以来20年ぶりのクリプトコリネの特集という事で、大変熱い内容でしたね。スポンサーの意向もあるのか、一時血迷ってましたが、ここ二年は軌道修正して、タイトル通りの内容になっているかと思います。一属入魂な内容は発刊当初を思い出すようでとても良いですね。是非このままの方向で進んでほしいものです。今回の号を見て、クリプトを始めてみようと思う方もいるかと思いますので、基本的なことを情報共有できればと思います。
さてこのクリプトコリネですが、この種程、日本の水草マニアの心を熱くさせたもはないのではないでしょうか。種小名に日本人の名前が使われている種は自然交雑種を含めてC. ideii, C. noritoi, C. uenoi, C. yujii, C. x nakamotoiの5種があり、さらにその発見に尽力された方が多くいます。一方、EUにはECCS(European Cryptocoryne Society)と呼ばれる同好会があり、世界中にファンの多い水草でもあります。
Cry.purpurea の切手(マレーシア)
クリプトコリネはインドからパプアニューギニア、中国南方に至るまで広域に分布しているサトイモ科植物です。1779年にArum spirale(Cryptocoryne spiralis)として記載され、現在では約60種が記載されています。近年ではフィリピンの情勢が安定化し、研究者が自生地に入りやすくなったことなどもあり、同国からの新種発見のレポートが多く見られます。クリプト的にはフィリピンが熱いのかもしれませんね。
地理的な優位性もあり日本は、ほぼほぼすべての国からクリプトの輸入があるという恵まれた環境です。これは問屋、ハンターの尽力の賜物ですので、趣味家としては感謝しかありません。現状入手先としてはワイルド株、ワイルド由来の増殖株、ファーム物(草体、TC)があります。ファーム物に関しては大手の問屋が扱っているので、大体どこのアクアショップにも置いてありますが、ワイルド株、ワイルド由来の増殖株については限られたお店にしか置いていませんので、情報収集をしっかりとしましょう。特にインドネシアやマレーシア半島由来のクリプトはほぼほぼ大手のファームからは来ません(たまにリングァとか来ますけどね。でもなぜリングァ?)。また問屋特殊便で来るクリプトは種名がいい加減なので、注意が必要です。個人的にはですが、「咲かせて確かめるのが面白い」 そういった楽しみ方になります。
Cry.cordata
Cry.grabowski
育成に関しては、少し環境が合ってない場合、葉が溶け、そのあと環境に則した新芽を展開します。全く合ってない場合はあっさりと芋ごと溶けることもありますので、環境を作ってあげることが肝要です。また溶けた葉をそのままにしておくと他の株に溶けが伝播します(特に水中)ので見つけたら取り除いたほうが良いです。
基本的には鉢で栽培するか、ヨーロピアン方式、水中といった違いがありますが、腐植質がリッチであることがどの場合においても重要です。増殖モードに入ると肥料成分を多く欲するので初期肥料としてマグァンプなどを事前に仕込んでおくとよいかと思います。海千山千の方々が管理方法を情報発信されているので是非調べてみてください。また陰性植物として紹介される事が多いですが、弱光に耐えられるだけである程度の光量は必要です。また水中への導入に際しては1-2週間浮かべて環境に慣らしてから植えてあげると初期の溶けを予防できます(または溶けが出ても取り出しやすい)。
Cry.striolata
インドネシアやマレーシア半島南方に植生があるクリプトコリネに関しては、現地環境のpHが低いことが多いです。そのため底床環境のpHを無調整ピート等で低く維持し、腐植質をリッチにすると、初期導入時における失敗は避けられるかと思います。砂礫質に植生があるC. striolataではpH調整が必ずしも必要ではなく、ソイル単用でも問題なく育ちます。また日本の水質に近いようなフィリピンやスリランカを原産とするクリプトコリネに関しては、そこまで環境にうるさくありません。EUファーム由来のクリプトがこういった国を由来としているのはそういう事だと思います。またいわゆるジュエルクリプトと呼ばれているCryptocoryne sp. Min1~3は、底床の環境によってラインの入り方や葉色が変わるので用土構成で遊んでみるのも楽しいです。私の環境ではミネラルが多い方が白いラインが入りやすくなり、腐植の構成を多くすると葉が黒くなります。
Cry. sp. Min2のミネラル添加前
Cry. sp. Min2 のミネラル添加後
クリプトの魅力といえば葉のテクスチャや柄、色などももちろんありますが、やっぱり花ですよね。ジャングルの怪しさを凝縮させたようなあの感じが良いですね。ワイルド物を手に入れたらとりあえず咲かせてみるというのが、醍醐味だったりします。昔と比べて大分価格も落ち着きましたのでいろいろチャレンジするのには良い環境が整いつつあります。
著者プロフィール
行動派水草ハイマニア
面白い水草を求め日本のみならず世界を東奔西走。その収集力と育成技術、情報量の多さは計り知れない。
”草を求めてあっちにフラフラこっちにフラフラ。そろそろアジアをぶらつきたい。得意技は瞬間移動。”
週刊「自宅田園ビオトープを作ろう」vol.3
あっという間に3週間目になりました
最近雨が多いので勝手に水が足されててほぼ放置してます。たまにバケツに溜まった雨水を足し水するくらいです
早速全景
アオウキクサが湧いてきた以外はそこまで変化ない…かな?
と思ったら何かの芽が出てます!
底を何か蠢いているモノが…カブトエビかな?
表層をスイスイ泳ぐこれは多分ホウネンエビ…
写真では写しきれませんがミジンコも湧いてました
田んぼの土に水を入れただけでこんなことになるなんて…埋土種子を楽しみにしていたら休眠卵が目を覚ますとは…存外賑やかで楽しくなってきました
植物の成長が楽しみですね…!
表紙 今週は先日購入したAp.Pulchra Rio Branco WF1 です
水草水槽のお供にということで喜んで購入させて頂きました
まだ若魚ですが成魚はプルクラ(宝石)の名の通り美しいアピストなので成長が楽しみです
Post Script エキノドルス イグアス2009
「古豪」
今週はなんといってもデナリー便の入荷ですね…
おそらくコロナ禍の前から入荷が止まっていたので本当に久しぶりで嬉しかったです
デナリーだから特別というわけではないですが、大切にしていきたいですね…
子供の頃デナリーやトロピカは東南アジアファームの水草に比べて高価ながら明らかに姿形が良く、なけなしのお小遣いを叩いて購入した憧れと信頼のファームでした
デナリーは特にエキノドルスで有名ですが、アヌビアスの改良品種やクリプトの面白い品種を持っていて、往時には本当に素晴らしい草を沢山持っていました
時代は下ってデナリーもトロピカも同じ会社に買収され、ファームも統廃合が進んだ結果、両社のラインナップは共通化され、以前ほどファームに水草は残っていないと言われています。それでも高品質な水草を生産し続けてくれたら嬉しいなと思っています
(green)
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