Greenジャーナルvol.32 2025年5月1号

2025年5月2日金曜日

Greenジャーナル 新着情報 水の中の草コラム 水草 闘魚庵 熱帯魚 熱帯植物

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ラゲナンドラの水上栽培

金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.32 2025年5月1号のお届けです!
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なWeb連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、本連載を通じて記録を残す事を試みています
この場が水草や生き物との出会いや楽しみ、学びが広がる一助になれば幸いです


※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です

個人のツイートでも特に”紹介したい!”と思ったものについてはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m


弊blogでは表紙写真をご提供して頂ける方を随時募集しております!

是非皆様の素敵なお写真でご助力を賜われればと考えております

掲載の体裁上、お借りするお写真は縦長にカットさせて頂くことになると思いますのでその点のみご了承ください

よろしくお願いします


今週末注目のイベント

横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2025、5月3日~5月5日まで開催

日本最大級の園芸イベント「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル」が5月3日(土)~5月5日(月)まで、パシフィコ横浜で開催されるそうです
東京ドームの蘭展に近い雰囲気の国内の園芸関連企業の見本市と園芸屋さんの販売イベントに体験型のワークショップやステージが合わさった総合的なタイプのイベントのようです
今回は特にバラの時期ということもあり、バラに関わる展示が充実しているようですので、気になる方は是非見に行ってみてはいかがでしょうか?

今週の気になる情報

闘魚庵の原種ベタ発売開始

当blogでのコラム連載でもおなじみのけんご氏が手掛けるアナバス専門の販売サイト「闘魚庵」でベタの販売が再開されています
人気のAntuta、マクロストマをはじめ、ユニマクラータやピクタ、エニサエなどこだわりの原種ベタがズラッと並んでいて見るだけでも楽しいです…!
アナバス専門販売サイトとしては日本屈指の闘魚庵さんでベタをお迎えしてみてはいかがでしょうか?
コラムのお付き合いなど関係なく、一利用者として闘魚庵さんのベタはハイクオリティかつお手頃なので本当にオススメです!

BRUTUS珍奇植物特集BIZZARE PLANTS HANDBOOK 5発売



BRUTUSの珍奇植物特集が6年ぶりに帰ってきました
今回は伊藤蟻植物農園の農場の紹介や、LA熱帯草屋の長谷さんの現地レポート(おそらく新ミストラバーに掲載される情報の前出しかな?)など、読み応えたっぷりで植物が好きな人ならたまらない内容だと思います
誌面のレイアウトや植物の見せ方、グラビアも非常に洒落ていて刺激を受けます
この内容が載っている本をコンビニで買えるなんて信じられないですね…オススメ!



ADA アクアスカイRGB BASIC 450発売

先日発売された30cm水槽用のアクアスカイRGB BASICの45cmモデルが発売されるそうです30cm水槽用はかなり奥行きがあり若干バランスが悪いなと感じていましたが、45cm水槽用は(奥行きが同じなら)しっくりくるサイズ感になるんじゃないかなと思います
楽しみですね

新着情報

アフリカンダータテトラ(Nannocharax brevis


新着というわけではありませんが、目についたので…アフリカンダータテトラは南米のダータテトラに似た容姿の魚で、どちらかというとディスティゴタスに近い魚です
飼育下ではダータテトラよりもだいぶ大きめになり8cm前後になりますが、ダータテトラでおなじみのホバリングや葉に止まって周囲を伺う様子など可愛らしい動きが楽しめるので大きい分お得?かもしれませんね

コラム

水の中の草のコラム

「屋外栽培のすすめ」

時が過ぎるのは早いもので、もう5月である。
街の木々は盛んに新葉を展開し、美しい緑に溢れている。
そんな植物の成長が旺盛になるこの時期、水草の屋外栽培なんていかがだろうか?

有茎草や最近盛り上がりを見せているエキノドルスの屋外栽培の様子はSNSでも見かけるようになってきたので、すでに楽しんでいる方も多いのだろう。
なので今回は、まだあまり見かけないクリプトコリネの屋外栽培について提案してみようと思う。
AQUA PLANTS誌もクリプトコリネ特集ということで、こんな楽しみ方もあるよというご提案。




Wikipediaによると「クリプトコリネはインド、東南アジア全域、パプアニューギニア原産のサトイモ科水生植物」とある。
分布が広く、その生育環境も種により様々で、ジャングルの奥地のブラックウォーターの細流から、非常に開けた比較的大きめの河川の直射日光の降り注ぐ岸辺まで、幅広い環境に適応している。


その中で屋外常湿栽培に向いているのは後者の、湿度がそれほど高くない、開けた明るい場所に自生する種類、具体的にはクリスパチュラの仲間やスピラリス、キリアータなどはオススメだ。
また、ファーム物のスリランカ産細葉系のウェンティーやべケッティーなども栽培可能である。


何故屋外常湿栽培をするのか?

通常クリプトコリネの水上栽培では、AP誌でも紹介されていたように、密閉した湿度高めの環境で鉢植えや直植えにて管理されることが多いだろう。



ほぼ全ての種類がそのような環境下での栽培が可能で、開花まで至ることも多いのだが、一部の種類では栽培こそ出来るものの、高湿度、人工照明下ではなかなか開花してくれない種類も存在する。
それらが前述の例に上げた種類である。

これは推測なのだが、それらの種類の自生地は雨季と乾季の水位差が大きく、乾季には完全に水上に草体を露出させて生育し、その時期に開花するため、しっかりと乾季を感じさせないと開花のスイッチが入らないのではないかと思う。
種類によっては雨季の増水期は水中で完全に休眠し、乾季で水上に露出する時期だけ成長し開花するものもあるようなので、そういった種類では尚のことだろう。

そういった、栽培下でなかなか開花しない種類を開花させるべく、屋外常湿栽培を試みるのである。






また、開花の有無は別として、ケース内栽培では見られない屋外ならではの野性味あふれる草姿を見られるという楽しみもある。






さて、前置きが長くなってしまったが、ここからは実際の栽培について。


まずは水を貯められる容器を用意する。
鉢の高さ程度の水が貯められればそれほど深くなくて良いのだが、発泡スチロール箱は成長したクリプトの根が張って穴を開けてしまうことがあるので、プラスチック製などのほうが無難。

うちではトロ舟を使用している。




置き場所は1日数時間、日の当たる場所が良いだろう。
遮光ネットなどで光量調整しても良いが、しなくてもそれほど問題ない。
風が抜けすぎると乾燥し過ぎて葉先が痛むことはあるので、その場合は何らかの対策が必要かもしれないが、これもそこまで神経質になることはない。

屋外だからといって栽培用土も特に変える必要は無いだろう。
うちでは長繊維ピートとソイルという室内でも使用している組み合わせで栽培している。

問題なのは湿度の急激な変化で、ケース内栽培していたものをいきなり屋外に出すとあっという間に萎れてしまう。

その為、最初はビニールなどをかけて湿度を確保し、2〜3週間かけて徐々に開放していって低湿度に慣らすと良いが、根茎のしっかりした株ならば地上部が枯れても復活することが多いので、強引に低湿度に慣らしてしまう方法もある。
初めから付いてる葉は萎れるものとして中央成長点の新芽だけを残して全てカット、用土と同じか少し高いくらいの水深深めで屋外栽培を開始すると上手くいくだろう。

また、水中株を屋外に出す場合は水没状態から腰水の自然な蒸発に任せて水上化させても良い。




屋外環境に適応した葉が2〜3枚展開すれば通常の水位に落としても問題ない。
通常の水位は、鉢の半分から用土の高さ程度と、やや深めにしておくのが無難だ。
もっと低い水位でも良いのだが、屋外では腰水の蒸発が激しいので、毎日水やり出来る方以外はやや深めにしておいたほうが水切れのリスクは減るだろう。




水やりは、うちでは塩素中和しただけの水道水に適宜園芸用の液肥を適量添加して、週に1回ジョウロで上からかけている。



屋外栽培出来る時期は東京近郊で、朝晩の寒さがほぼ気にならなくなるこの時期(GW前後)から、極端に寒くならなければ11月半ばくらいまでは可能。
水切れさえ起こさなければ暑さには強いが、逆に霜にあたるなどの寒さには弱いので気をつけたい。
冬場は室内に取り込み人工照明下で常湿管理すれば、翌年また暖かくなったら屋外栽培にすぐに切り替えられるが、いきなりの直射日光は葉焼けを起こす場合もあるので、慣れるまでは注意が必要である。

屋外栽培で一番問題となるのが害虫である。
ハダニ、スリップスの被害は受けやすく、アブラムシ、セスジスズメの幼虫の食害も経験した。




対応する農薬の使用で対処でき、薬害もほとんど気にならないが、早めの発見と駆除が大事。
当然、そうした農薬を噴霧した株を水槽にて水中栽培する場合は、エビや魚に影響があるので注意が必要である。

いくつかの注意点はあるものの、それほど難しいものでもないので、是非ともチャレンジしてみて頂きたい。
ファーム物の見慣れた安価な種類でも、常湿太陽光での栽培では違った表情を見せてくれるので充分楽しめるはずだ。




ケース内栽培に関してはある程度確立された感のあるクリプト栽培だが、屋外栽培はまだ試行錯誤の余地がある。
今回紹介したやり方はあくまで私の現状での栽培方法であり、より良い栽培方法はまだあるとも思っている。

私自身も少しずつアップデートしながら、今年もクリプトコリネの屋外常湿栽培をそろそろ開始しようと思う。


著者プロフィール

アクア日記2は水草ブログの草分け的存在。数多くの飼育経験からまとめられた考察や記述は示唆に富み、飾らない語り口も心地よい。その記述は現在では流通しなくなった南米水草達の往時の情報や姿の記録として、今一層の価値を持つ

”ブログ時代の残党。
もはや過去の人。
アクア日記2は一応稼働中。
更新はごく稀。。。”

新企画

「自宅田園ビオトープ①ビオトープを作ろう!」

昨年つくば実験植物園の水草展で展示されていた水槽にヒントを得ました


1.コンセプト

「自宅田園ビオトープ」は、地域の田んぼの土を拾ってきて小さなビオトープを作ってみよう!という新しい企画です。

田んぼや池底の土には埋土種子(まいどしゅし)という、発芽能力を保持したまま長期間にわたって休眠している植物の種子が含まれており、土壌が撹拌されることで表に出てきて芽吹くものがあります

井の頭公園のかいぼりの結果「イノカシラフラスコモ」という絶滅種の水草が復活したことは有名ですが、同様に地域の田んぼの土の中にも、かつては沢山生えていたけれど環境の変化によって失われてしまった希少な種の種子が眠っている可能性があります
勿論珍しい種が出てきたら大成功ですが、普通種でも元気に生えてきたら嬉しいものです

こんな景色が作れる…かも?!


”ビオトープ”といわれると難しそうに感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はとにかく条件を簡単にして誰でもチャレンジできるやり方を提案し、皆さんの地元(や手に入れられる土地)の田んぼの土で、地域の土を元にしたビオトープを作って自然を感じていただけたらというコンセプトです

今後毎週ビオトープの変化を写真を撮って上げていきたいと思います。とにかく簡単にできるので、皆さんも作って写真をご投稿頂けたらそれぞれの地域ごとの差が見られて楽しいんじゃないかなと思っています!参加をお待ちしております

2.GWは田んぼの土を”拾う”チャンス!


”田んぼの土を手に入れる”と一言に言っても、田んぼに踏み入ってスコップで取ってくるなんていうのは論外で、米農家さんにお願いして譲ってもらうのもいささかハードルが高いですよね

ところがこのGW周辺の田植えの時期は簡単かつ合法的に田んぼの土を拾う一年でも何度とないチャンスです!

田植えのタイミングに田園地帯に行くと、道路の上には耕運機やトラクターのタイヤから落ちた田んぼの土が点々と落ちています。これを拾ってくると掃除にもなりますし簡単に土が手に入ります
(勿論農家さんが近くにいたら挨拶をしてから頂くようにしましょう)


こんな感じで点々と落ちてます

ビニール袋を持って田園地帯にGO!



3.cultivation tools

今回は4.04さんにご相談し、とにかく手に入りやすく育てやすい容器を色々と思案した結果、ダイソーで売っている発泡のクーラーボックスを選びました

大体60サイズで1個200円です

もちろんもっと大きい発泡ケースでも良いんですが、手法を統一しやすいという利点を優先しました。小さいケースだと拾ってくる土も少量で済みます

4.How to grow
発泡スチロールのケースに拾ってきた土(500mlのペットボトルくらいの量で十分)を入れて水道水を注いで日当たりのいい場所に置いておきます




ポイントは水位を必ず5cm~15cm程度で維持することで、陸地にしてしまうと繁茂しすぎて環境を維持するのが難しくなるイヌビエなどの植物が生えてくる可能性が上がるため、注意が必要です
水位を20cm以上にしてしまうと発芽率が低下するため、多くても15cm程度に留めておくと良いでしょう。(ダイソーのクーラーボックスは丁度深さ15cmなのも美点です)

水位は8割~満水で維持してみようと思います


田んぼの土は基本的には肥沃なものですが、水田雑草の中でもコナギやミズオオバコは多肥を好むため、成長後に追肥が必要になるかもしれません

田んぼでは除草剤や殺虫剤など様々な農薬が使用されている可能性があるため、メダカやエビなどを容器に入れたり、育った草を水槽に導入する際には注意が必要です

ビオトープを作ったら何か生き物を入れたくなるものですが、芽吹きの段階で生き物がいると貧弱な芽が食べられてしまう可能性が高いため、入れるとしてもしっかり植物が育った後に入れたほうが良いでしょう

またビオトープは1年で終わりではなく数年環境を維持することで、更に埋土種子が芽吹いたりするため気長に付き合うとまた異なる植生が見られるかもしれません
同じ地域でも取水している河川ごとに植生が変わったりもしますので、地図を見て離れた田んぼの土のビオトープを並べて育成比較をしてみるのも楽しいかもしれません
旅行などで田園地帯に行った時に道路に落ちている土を拾ってきてビオトープにしてみるのも楽しそうですね


表紙

ラゲナンドラの水上栽培


まささんのクリプトコリネの規模には遠く及びませんが、去年我が家で試してみたラゲナンドラの水上育成を表紙にしてみました
ADAが侘び草でリリースしたラゲナンドラを全種購入して植えてみたのですが、どうも種類によって微妙にストライクゾーンが異なるようで、うまく育った種類と育たなかった種類(ナイリーが特にダメでした)がありました

見た目で日差しに弱そうなシルバーが意外と葉焼けしなくて、いかにも丈夫そうなオバタが葉焼けしやすかったりと、やってみないとわからないことが色々あって面白かったです

GW明けくらいから熱帯の植物でも表に出せるくらいの気温になりますので、皆さんもクリプトやエキノ、ラゲナンドラなどの水上栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?田園ビオトープも是非やってみてください

とりあえず最初のうちは遮光と保湿はしっかりしてやるのがポイントです(最初は水没させてもいいと思います)


ボルネオの植物

Padawan,Sarawak


PostScript


Sagittaria australis "Benni"

「今春看又過」

久しぶりに小物釣りに行こうと思い立ち、半年ぶりくらいにお気に入りの池に釣りに行ってきた

この池はいつも小魚が沢山いて、アタリは多くても適度に難しさもあり飽きないで済む

釣れる魚はいつもおなじみのモツゴ、モロコ、フナばかりだが、まさにこれから産卵に入ろうかというはち切れんばかりの腹の魚が釣れたり、婚姻色が出た魚が目を楽しませてくれる

釣りの間、柳は風に揺れ、急な風にケヤキの新芽がざわめく
ヒバリが高い所で囀り、水面をツバメが飛び、カワセミが煌めく
ウシガエルが重いリズムを刻み、羽虫が視界をちらつく
名も知らぬ甲虫がパンツの上を歩き、田植えの土の匂いに混じりどこからか爽やかな花の匂いも漂う

数年前この釣り場に足繁く通っていた頃、足が悪い人懐っこいご老人が僕の釣りを見に来てはよく話相手になってもらったものだ
何度か竿を渡して魚を釣ってもらったこともあるが、去年は結局一度も会わなかった


あと何度こういう春を感じることができるだろうか

(green)



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