極火蝦とウィローモス |
金曜夜のお楽しみ、Greenジャーナルvol.10 11月2号のお届けです
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など僕が個人的に気になったモノやイベント、入荷情報などを整理して記録、告知する備忘録的なウェブ連載です
日々情報が溢れて残らない時代に、本誌を通じて記録を残す事を試みています
この場を通じて新たな出会いや学び、楽しみが広がる一助になれれば幸いです
※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートで特に紹介したい!と思ったものはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
今週末のイベント
プランツパニック(久留米市)11月9日、10日開催
九州の有名園芸店平田ナーセリー久留米本店で植物即売会イベント「プランツパニック」が11月9日(土)、10日(日)に開催されます
平田ナーセリーだけでなく、様々な業者さんが参加され、アガベや多肉植物、熱帯植物、ドライフラワーに雑貨に食品販売、スタンプラリー、ワークショップ、オークションなど、植物に関わる様々なものを扱うお祭り的な即売会イベントです
入場無料ということで、ご家族連れで秋の日の楽しみに参加してみてはいかがでしょうか?!
これは注目ですね!
秋のオーキッド&ボタニカルin神戸2024 11月9日、10日開催
ラン、食虫植物、熱帯植物を扱う植物業者が一堂に介する大型イベント、「オーキッド&ボタニカル」がデザインクリエイティブセンター神戸(KIITO)で11月9日(土)、10日(日)に開催されます
今回の注目は太陽園芸さんでしょうか?ジュエルオーキッドで知られるTHE GAKIさんが今年一番の納品をされたということで、貴重な品々が色々見られると思います!
海外業者も参加しているので面白い植物も沢山あると思います!植物好きにはたまらないイベントですので、是非!
ぶりくら市(神戸市)11月10日開催
国内繁殖爬虫類、両生類などの生体展示即売会「ぶりくら市」が神戸サンボーホールで11月10日(日)に開催されます
爬虫類や両生類以外にも小型哺乳類や昆虫、植物など様々な生き物が販売されるのですが、このイベントは国内繁殖、自家増殖個体に限った出展という縛りがあるのが素晴らしいですね…
鑑賞魚業界でもこのようなイベントが開かれたらなあと思います
大分涼しくなってきましたが過ごしやすい気候になりましたね。今週末特に土曜日は日本全国良い天気なようなので(日曜はイマイチ)、あちこちお出かけするのに良さそうです
今週の気になる情報
11月6日
琵琶湖から球形緑藻ボルボックスの新種 "ビワコエンシス"を発見
【注目プレスリリース】古代湖琵琶湖から球形緑藻ボルボックスの新種 "ビワコエンシス"を発見 〜琵琶湖からボルボックス愛を込めて〜 / 国立環境研究所 https://t.co/s6a88Laldm
— 日本の研究.comニュース (@rjp_news) October 9, 2024
国立環境研究所琵琶湖分室による琵琶湖での水質調査で採集された湖水から新種のボルボックスを発見し、「ボルボックス・ビワコエンシス」として記載発表されたそうです
成立から100万年以上経過している湖を古代湖と言い、琵琶湖もそのひとつに数えられています。世界各国にある古代湖の研究は盛んに行なわれていますが、琵琶湖の研究は立ち遅れているのが現状だそうです
古代湖から固有のボルボックスの新種が発見・新種記載されるのは、世界で初めてのことだそうで、琵琶湖の生態系の世界的な希少性がまた一つ証明されました。
こういった発見・研究が今後も豊かな生態系を守ることに繋がって行くと良いですね
11月9日
プロトリーフ二子玉川店リニューアルオープン
オリジナルの園芸資材を販売するプロトリーフの展開する園芸ショップ、プロトリーフ二子玉川本店が玉川髙島屋S・C本館屋上に11月9日(土)移転、リニューアルオープンします
プロトリーフの園芸資材は愛用する人の多い高品質なものが多いことで有名ですが、直営の園芸店でも珍しい植物が沢山並んでいて愛好家の間では評判ですね
お近くの方はお出かけしてみてはいかがでしょうか
11月11日
アクアライフ12月号発売「30cmキューブ水槽特集」
みんな大好き(?)30cmキューブ水槽を使ったレイアウトやアイディア、オススメの生き物、読者投稿などの特集が組まれているそうです!
表紙もとてもカワイイですね!30C水槽は個人的にも好きなサイズなので楽しみです!
新着情報
ヘテロカラックス ヴィルグラタス(Heterocharax virgulatus)
新着ではないが久々に見かけたので…ヘテロカラックスの仲間はアマゾン川流域に生息する、大きな目と体側を走る緑の輝線が美しい小型カラシンである。同属にマクロレピスというよく似たカラシンがいるが、こちらは黄緑に近い輝きを持つ美種である。
ペルーからガイアナまでアマゾン川流域に広く分布するとされておりもっと人気になってもいい魚だと思うが、入荷は極稀なため意外と欲しがっている人がいる印象。見かけたらとりあえず買っておくべきカラシンだろう
コラム
水草、果てしない挑戦の数々
「どこからが水草なのか」
水没して生育するキツネノボタン(キンポウゲ科) |
前回の記事では、植物の水生適応が数百回に及んだことについて述べた。そのうち、水中で生育可能なものがいくつあるかはなかなか難しい。というのも、通常陸生とされる植物が条件によっては抽水条件や水中で生育する場合はしばしばあるためである。
トマトの水耕栽培のように、根への通気組織が発達していない植物であっても、水中の酸素濃度が高ければしばしば根を水に浸して生育することができる。しかしそれらを水生植物として扱うにはかなり抵抗があるため、実際に野外で頻回に見かけるもの以外に関しては水生植物としてカウントしなかった。
しかし、通常抽水ないし陸生とされる植物が水中で育つ例もしばしばあり、そうしたものに関しては水生として扱わざるを得ない、と思っている。というのもバイカモやカワゴケなど、湧水条件に依存する沈水植物もまた存在するし、湧水なしには水中で生存できない(陸上では生育できない)沈水植物と、湧水なしには水中で生存できない陸上植物のあいだに線引きをするのはなかなか難しいためだ。
さらに、時には完全な沈水性の種の方が湧水依存性は高いことすらある。蘚苔類を例に挙げると、湧水依存のカワゴケは沈水でしか生育できないが、湧水にそこまで依存しないヤナギゴケや、まったく依存しないといっていいミズキャラハゴケは陸上でも生育できる。
今回の写真を撮影した場所では、キツネノボタンやヌマゼリ、ハナタデ、ドクダミ、セリなどがかなり長い期間にわたって沈水状態でみられる。うち、ヌマゼリは葉身が薄く葉幅の広がるあきらかな沈水葉を作るのがみられるが、キツネノボタンやセリは葉に赤みがかかるだけ、ハナタデやドクダミは陸上でみられるものとほぼ変わらない形態である。湧水域は一見したところ“何でもあり”にみえることすらあるが、そうした中でも水中に出てこない植物との差異はどこにあるのだろうか。
アクアリウムではしばしば、植物を水槽に沈めてアクアリウムプラント化できるか…を水草であるかの判断材料にしてきたように思う。しかしながら、技術上の問題で育てられないのか、本当に水中で全く駄目なのか、悩ましいところである。
著者プロフィール
404 |
水草blog「水草オタクの水草がたり.」連載
今まさに失われつつある水草のある景色を求め、日夜フィールドを彷徨い記録している
"いつまでもあると思っていた。
ようやく手が届く、そう思ったとき、もう何もなかった。
空虚と無念と後悔は、記憶と合して憧憬を生む。その先が過去なのか、未来なのかは、もはや朧げで。
ただ私を引き込んでいく。もっと知れと。
ここを翌年訪れた時、もう水草はなかった。しかしいまでも夢に出てくる。"
表紙
極火蝦はチェリーシュリンプの改良品種で、別名レッドファイヤーシュリンプと呼ばれている小型のエビである
20年以上前に初めて本品種を見た時はその鮮烈な赤に釘付けになったものだが、最近はありふれたエビの一つとして扱われている
以前は飼育下で繁殖すると赤みや柄がバラつくことが多かったが、現在は血統が樹立して固定率が上がったのか、真っ赤な子が穫れることが増えたように思う
育成は特別難しいことはなく、中性に近い水質であると調子よく育ち繁殖もする。南米水草環境のような低pH軟水環境でも適応はするが殖えにくくなる印象である
ところでチェリーシュリンプはカワリヌマエビ属の一種(シナヌマエビ)ということになっているが、近年在来ヌマエビとの置き換わりが問題になっていることもあるため、屋外飼育などは控えたい
ウィローモスとして流通する水生コケは複数種あり、在来のクロカワゴケや外来のミズキャラハゴケなどが流通している
大昔ADAの天野氏が流木や石に活着させ、自然感を演出したことで人気に火が付いた印象である
育成は特に難しいことはないが、美しく作るには一度しっかり活着させた後にむしって、わずかに残った部分から展開させると特に自然で美しい茂みが作れると思う
なお僕は実物を見たことがないのだが、近年東南アジアファームから水中で育成しにくいウィローモスが入ってきているらしい
わざわざそんなもの送ってくるか?と思うが、見た目はほぼウィローモスなのに水中育成がが難しく茶色く枯れてしまうそうだ…一度見てみたいものだ
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