カラシンとEch.オパクス”サンカルロス” |
Greenジャーナルは水草、熱帯植物、熱帯魚など、僕が個人的に気になったモノや入荷情報などを記録&整理してみる備忘録的な試みです
金曜夜のお楽しみ(?)Greenジャーナル9月4号のお届けです
※主にショップや企業のHP情報やツイートを中心に構成していく予定です
個人のツイートで特に紹介したい!と思ったものはお声がけさせて頂くかもしれませんので可能であればご協力お願いしますm(__)m
熱帯植物交流会inリミックス名古屋インター店9月28日(日)開催
ブセやホマ、ピクタムなどの植物の即売会及び交流会がリミックス名古屋インター店で28日(土)に開催されるそうです
主にみんとさんという方の持ち込みの植物や、リミックスさんの特売があるそうでラインナップがかなり熱いと話題になっています
ご近所の方は是非参加されてみてはいかがでしょうか?
ラインナップについてはXで#熱帯植物交流会で検索してみてくださいね
販売レギュレーションや販売予定の植物などの情報が出ていますので確認してみてください
草プロテイン第7回(代々木)9月28日(土)開催
以前もお知らせしました植物採取者ねめさん主催の即売会イベント、草プロテインが28日(土)に開催されます
今回も参加者各々が持ち込む海外産、国産の採取水草や陸上植物が沢山集まっているようなので、気になる方は是非足をお運び下さい
気になるラインナップはXで#草プロと検索してみて下さいね!要チェックです!
#草プロ
— 珍草屋Plants-Axis@草プロ9/28 (@Plants_Axis) September 24, 2024
お品書きです。 pic.twitter.com/OKSzLlJKBE
会場までのアクセスはこちらをご参照ください
第5回草プロテインの会場までのご案内です。
— 草プロテイン@代々木9/28 (@weeds_protein) March 13, 2024
1. 建物正面になります。直進し、右側のレンガの階段をお進みいただき、正面の扉からご入場いただけます。 pic.twitter.com/KeU9uFBaU5
国産ショーベタ即売会&日本ベタブリーダーズカップ(松阪市)9月28~29日開催!
JapanBettaBreedersClub主催のコンテスト&即売会イベントが三重県松阪市嬉野で開催されるそうです
最近のベタコンテスト界は現地買い付けの魚をそのまま出品するような事があったりと、色々問題があったりする中でこちらのイベントはブリーダーが手塩にかけて育てたお魚でのコンテストということで、とても見応えがありそうですね!
コンテストグレードの魚を見て審美眼を磨くとても素敵な機会だと思います
同時に即売会も行われるそうなのでブリード物の素敵なお魚に出会えるかもしれません
(ベタは比較的寿命の短い魚ですので、ブリーダーさんから直接若魚を買うと長く楽しめると思います)
初日には懇親会もあるそうなので育成についての相談などをしてみるのも良いかも?
今週も東西に身体が2個欲しい…という感じですね!
ということで今週の気になる情報~(今週はちょっと少なめです!
9月25日
HeatWave(福岡県)通販再開、採集モノのクリプトコリネから販売開始
福岡県福間のジメジメに強いショップ、HeatWaveさんの通販が夏季休止を終えて再開されるそうです。まずは採集モノのクリプトコリネから販売開始だそうですよ
インドネシア産でロカリティが確定しているクリプトを入手する機会は結構貴重なので、クリプトがお好きな方は是非!
9月27日
新種のナガレホトケドジョウ、レイホクナガレドジョウの新種記載と、保護への課題
ナガレホトケドジョウ嶺北集団として知られていた福井から岐阜の山間地に産するドジョウが日本海集団とは別種として新種記載されました。しかしこのドジョウは現在絶滅の危機に瀕していて、特に採集圧の影響が大きい事が懸念されているそうです
記載までの流れや危機的状況はこちらをご参照ください
急ごしらえでページを作りました。 https://t.co/lfBla9F892 レイホクナガレホトケドジョウの少なさを知って下さい。記載後に短剣符は避けたい。 pic.twitter.com/nua1ObFBwD
— 西村 (@kawanittan) September 26, 2024
ナショナルジオグラフィック10月号(9月30日発売)は”アマゾン”特集
9月30日発売のナショナルジオグラフィック10月号はアマゾン特集だそうです
最新の科学研究によってアマゾンの知られざる側面を解き明かす記事が種々掲載予定だそうで、これは南米愛好家でなくても興味津々ですね!
新着情報
グリーンオトシン(ウルグアイ産)
待ってる人はずっと待っている、緑色のオトシンがペスカドールさんのオリジナル便で来ています!やはり美しいですねぇ…滅多に入荷のない貴重な魚なので欲しい人は急いだほうがいいかも?
コリドラス シクリ"ブルーフェイス"fromアッパーナナイ
シクリのバリエーションでブルーフェイスと呼ばれる頬が青いタイプのコリドラスが入荷しています。過去にも入荷がある魚ですがその名の通りの青い顔はなかなかのインパクトがありますね…!
wild Co.シクリ ブルーフェイス from アッパーナナイ
— ᴶᴮcana (@cana_JB) September 27, 2024
…初めて見ました!思ってた以上にブルーフェイス👀 pic.twitter.com/mdaih26qru
コラム
苔テラリウムの秘かな楽しみ
◯◯リウムは水槽の中でなんらかの環境を再現して生物を飼育する事を指すそうだ
正しい定義や細かい内容については本筋ではないので割愛するとして、去年から僕が始めたのは主にダイソーのガラス瓶に土を入れて苔を使ったテラリウムである
一応ジャンル的には苔テラリウムという分野があるのだが、僕の場合は苔ではなく苔と一緒に育てる何らかの植物をメインにしているので、これを苔テラリウムと呼んで良いのかは悩ましいところである
主にブセを使ったテラリウムを作ったりして思いの外良くなってきて我ながら驚いている
こちらはスカダウ3ウェーブリーフというブセを使ったテラリウム (アクアソイルアマゾニア) |
今年の1月にセットした時の姿 |
最初は貴重なブセだったのでストックも兼ねて…と思って始めたわけだが、ブセによっては非常に上手く育つ。勿論ブセだけでなく様々な植物(水草の水上葉)でやってみても良いかもしれない
こちらは壁面を作ったレイアウト (アクアソイルアマゾニア) |
こちらはスリランカ産の植物で縛ったアトラス瓶 ※これは水辺を再現しているので正確にはアクアテラリウムかも? (津軽プレミアムとケト土+アマゾニア) |
こちらはアフリカ産の植物で縛ったアトラス瓶 (アクアソイルアフリカーナ) |
ちなみに一番最初のブセの瓶は鉢底に軽石を入れてアマゾニアを敷いただけの至ってシンプルな構造
アクアリウムをやっている人なら誰でもチャレンジできると思うので気軽にやってみてはいかがだろうか?
唯一コツっぽいものがあるとすれば、可能な限りカビが生えないように無菌に近い素材を使って作ることだろうか
水中でも陸上でも植物が育つ姿は見ていて楽しいものであるが、ガラス瓶の中に作った景色から大自然を思うのは、やはり天野氏の影響なのかもしれない
表紙
エキノドルスsp. オパクス“サンカルロス“
不遇なる“王“の肖像
オパクスサンカルロス(以下OSC)は深緑系エキノドルスの一種で、透明感のある深い緑色の葉に整然と並ぶ7〜9本の明るい葉脈のコントラストが非常に美しい美種である
およそ水草が好きな人なら誰もがその姿に魅了されるであろう、瑞々しいツヤをまとった深緑の丸葉と輝く葉脈が特徴である
葉が非常に硬く(500円玉を載せても折れない)プラスチッキーな質感はオパクスというよりはサターンのそれに近い
見た目の美しさに反して育成は容易であり、植えて根が動いた後ならば何もする必要がないほどの強健種である
美しく強健ならばもっと人気が出そうなものだが、このOSCがメジャーになりきれない根底には出自が不明という唯一にして最大の欠点がある
00年前後に始まった深緑系エキノドルスのブームは、ブラジルから現地便でオパクス(それまで日本ではオパクスとはキューピーアマゾンのことを指すと思われていた時代もある)やポルトアレグレンシス、ホレマニーなどが次々と輸入され、その深い緑の美しさ、産地ごとに形質が変わる希少性に当時の水草マニアの間で衝撃が走った
その頃は南米有茎の人気があったこともあり南米産の水草は人気があり、入荷量が増えれば自ずとブームが加熱し、その価格は瞬く間に高騰していった
そして、高額で取引されるようになれば金の匂いを嗅ぎつける海千山千の魑魅魍魎が集まってくるのは世の常である
南米らしいおおらかなシッパーのいい加減さによって、同じ名称ながら便ごとに別の種類が輸入されたり、更に日本の卸し業者がそれに適当な名前を振って卸したことからワイルドエキノの入荷は徐々に混乱を極め、主にヤフオクを舞台にした高額転売や日本のファームがロカリティ風の名前を捏造した株をワイルド株としてヤフオクで販売するなどの結果、真っ当な熱帯魚店は深緑エキノを扱う事を辞め、最終的に熱が一気に冷め、出自の分からないエキノドルスだけが残され、あるいは消えていった歴史がある
この流れは近年のブセファランドラにもほぼ同じ構造が見られるので、古いアクアリストほどブセのブームには懐疑的になってしまうのだと思う
閑話
OSCもそんな株の一つであり、ロカリティ風の名前を与えられた不遇なエキノドルスの一つである
ネット上でのサンカルロスの初出は2014年頃である。
ここからは推測であるが、深緑エキノのブームは00年代半ばを過ぎる頃には落ち着いていたため、販売業者が手に入れた株をどうにかして捌くために“貴◯子“だの、“皇◯“だのの惹句と共に”サンカルロス”というロカリティ風の名を与えたのではないかと考えている
ではこの株はどこの誰なのかという話になるが、現在残っている情報から推測すると、2011年に松栄便で入ってきたサンタマリア川産とされるイグアス2009に似た深緑エキノ(いわゆるエキノドルス“サンタマリア“とは別の草)が、現在OSCと呼ばれる草と見た目の特徴が似通っており、これが後に名前を与えられたのではないかと考えている(直接そう言及する当時のblogもある)
とはいえ、今となってはその出自はどこの誰とも知れぬ名付け親しか分からない。不遇なる王である
謎多き水草ではあるが草には罪はなく、ただ人間の愚かさだけがある
冒頭で触れたように本当に魅力に溢れるエキノドルスであるため、皆さんにはナラティブに囚われることなく、是非とも勧めたい一種である
その美しさや"王"と表現された気品は深緑系エキノ随一と言っても過言でなく、水槽に華を添えてくれるだろう
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