アイテム紹介 テトラテスト6in1

2023年6月21日水曜日

アイテム紹介 アクアリウム テトラ テトラテスト6in1 水質測定

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みなさーん、水質、測ってますかー????
測ってない?!地獄に落ちろー!!!!!!!

…ということで、今回は定番の水質測定アイテム テトラテスト6in1のご紹介です




定番過ぎて今更だけども、やっぱり便利


テトラテスト6in1


親の顔より見た試薬瓶


魚や水草の育成において飼育水質を把握しておくことは最も大切なことの一つで、なんとなく魚の動きや色が悪いとか、何故かコケが増えてきたとか、妙にエビが落ち着かないとか、そういったものには十中八九住環境である水槽の水質に原因があります

水は基本的には透明ですから、何がどう変化しているかは人間には分かりづらいもの…
それを一目で分かるようにしてくれるのが試薬の数々であり、試薬を適宜使いこなすことで状態悪化の一歩手前で対応できるようになり、水替えや薬品の投入タイミングが把握できて結果的に管理の手間を減らすことができます

世の中には色々な水質測定アイテムがありますが、使い方が簡便で価格が安くある程度信頼できる試薬というとかなり数が限られますが、今回紹介するテトラテスト6in1は1回60秒で6種類の水質検査ができる優れものです!

同じテトラ製でも、より正確に亜硝酸やGHなどを個別に測れるものもあるのですが、よほど水質に敏感な魚やエビを飼っている時でなければ基本的にはこの6in1で事足りるので、まず最初の一手としてこのテトラテスト6in1を購入することをオススメします




測定できるもの




テトラテスト6in1で測定できるものは

NO₃(硝酸塩)
NO₂(亜硝酸)
GH(総硬度)
KH (炭酸塩高度)
pH(水素イオン濃度) 
CL₂(塩素)

の6項目です。

テトラの公式HPにもそれぞれの説明があるので読んでみてください


一応簡単に説明すると…

NO₃(硝酸塩)

濾過バクテリアの働きで亜硝酸が分解されたことで生じる形態で、毒性はそこまで強くないですが、蓄積すると確実に魚の健康に影響があります。

この硝酸塩とアンモニアは水そのものを替えない限り水槽内からは根本的には取り除けません。検出されたら換水しましょう。

NO₃は水草が栄養素として吸収する物質でもありますが、魚を飼育している水槽の場合確実に吸収分よりも余剰が出てコケの発生原因になります

ちなみに硝酸塩が多い時に出るコケは茶苔やアオミドロなど取り除きやすいコケが多いです


NO₂(亜硝酸塩)

熱帯魚水槽で水質検査をする目的といえば亜硝酸塩!というくらい代表的な毒性物質です。

餌の食べ残しや糞尿、枯れ葉、ソイルの過剰な有機質から生じたアンモニア等が濾過バクテリアの作用で分解されることで生じる、端的に水の汚れを表す物質です。

アンモニアと同様に水生生物にとって強い毒性があります。

亜硝酸塩が高いということは生物ろ過が十分に機能していないことを意味し、特に底床やフィルターのバクテリアが十分ではない水槽セット初期に多く検出され、立ち上げ初期に入れた生物が死んでしまう原因の多くがこれです

エビやアピストは特に亜硝酸塩に敏感な子が多いので注意しましょう

GH(総硬度)

総硬度は水中の溶存カルシウム塩やマグネシウム塩の測定値です。軟水硬水という呼び方はこれらの塩の濃度で決まります(8.4°dH以下を軟水といいます)
これらの塩は、魚や水草、コケ、微生物の生理的な循環に直接影響します。

魚を飼う時は魚の原産地の水質に合わせるのが基本と言われますが、これは総硬度とpHKH、TDSを指す事が多いです(一般的に沢や渓流など砂礫っぽい場所に住んでいる魚は硬水を好み、ジャングルの中など泥っぽい環境に住んでいる魚は軟水を好むと言われています)

レイアウトに石や砂利、貝殻などが入っているとカルシウム分が溶け出して硬度が上がりやすくなります

またアマゾニアなどのソイルの作用で軟水化されていた場合、立ち上げから3~4ヶ月程経過するとソイルの軟水化作用が弱まり硬度が上がりやすくなります(このタイミングはコケが生えやすくなります

理由は他にもありますが、富栄養状態で硬度が高めになると黒髭苔や藍藻などの厄介なコケが生えやすくなるというのは水草水槽においては重要な知見だと思います


KH(炭酸塩硬度)

KHは水中の炭酸塩の濃度を表す値です。KHは水の酸性度の緩衝作用を持ち、KHが低いほどpHの変動が大きくなり、KHが高いほどpHは安定しやすくなります。

なお低KH/pHの水では水草の育成に必要な二酸化炭素の添加量が少なくなります(詳細はpHKH相関などでググってください)。水草水槽で弱酸性の軟水が好まれるのはコレが主な理由です(結果としてコケも生えにくくなります)


pH(水素イオン濃度)

pHは水中の水素イオン(H+)の濃度(H₂Oのうち水素イオンがどの程度電離しているか)を表しています

端的に水の酸性度を示す指標であり、pH7が中性でそれより低ければ酸性、高ければアルカリ性とされています

熱帯魚飼育では一般的にpHは魚の生息環境に合わせることが推奨されています

KHの項目にも書きましたが水草水槽ではpH5.5~6.8程度の弱酸性の水質が好まれています


若干脱線しますが、pHにまつわることで意外と落とし穴なのがショップの水質です

ショップの販売水槽は出入りが激しいためpHが合わせきれていなかったり、過密飼育で亜硝酸や硝酸塩濃度、アンモニアが高かったりと理想の状態とはかけ離れていることが少なくありません

魚を購入してきたら、まずは袋の中の水の水質を検査し、導入予定の水槽の水との間でpHを始めとした各項目がどの程度開きがあるのかを確認してから水合わせをすると良いでしょう。

ここでpHのギャップを埋めずにいきなり水槽内に放してしまうとpHショックと呼ばれる状態になって魚がもがくように暴れて死んでしまう事があります

一昔前の指南書には水合わせしたショップの水は種水として水槽に入れることを推奨しているものも多くありましたが、現実的にはショップの水には未知の病原菌や、魚病薬などの薬剤の成分が残っている可能性もあるため、可能な限り飼育水に加えるのはやめておいたほうが無難だと思っています(僕は水合わせした上で網で魚を掬って移しています)


CL₂(塩素)

言わずと知れた水道水の殺菌成分(カルキ)です。塩素は当然ながら水槽内の濾過バクテリアや生体にも悪影響を与えるため、水道水は必ず中和してから入れましょう(汲み置きでも大丈夫ですが塩素ともにCO2が抜けてしまうのがちょっと勿体ないですね)

日本の水道水にはほぼ0.1mg/l以上の塩素が添加されていますが、季節や天候、取水している場所の水質によって塩素の添加量には変動があります

ベテランアクアリストが渇水時や大雨の後などには換水を控えたほうがいい(やるとしても慎重に)と言いがちなのはこのためです



とまあ、飼育水に対する理解が深まるほどに試薬の重要性が高まってくるという感じですね…




伝統のテクニック


テトラテスト6in1は古くからベテランの間では半分に切って使うセコい裏技?が受け継がれています

筒状の試薬の場合25枚の試験紙が入っているのですが、これを半分にカットすることで50枚になります

単純に同じ値段で倍使えることになるので大変オトクです(テトラさんごめんなさい)

本当にセコい人だと1枚を3枚、4枚に切って使うという人もいるようですが、まあ見やすさや試薬に触れる回数を思えば半分位がちょうどいいところだと思います

やり方はいたって簡単で、綺麗に消毒したハサミと綺麗な手で、なるべく試薬を他のものに触れないようにして半分に切るだけです


一枚で使ったことは殆どないかも?笑

半分にカット!

勿論カット時に試薬に触れてしまうわけですから正確性は低下するでしょうし、コスパ以外に良いことはないので、お金に余裕がある方は真似しないでくださいね笑




アプリもあるよ!




実はテトラテスト6in1はアプリがあります


テトラ水質テスト(外部リンク)


このアプリは試薬の反応したデータを写真から読み取り数値化して保存してくれるというもの

アプリを立ち上げると1分タイマーがついているので、試験紙を水に付けてからタイマーを押し、1分後にアプリカメラで写真を撮るとデータをデジタル上に残してくれるという優れものです
まず使う試薬を選んで…



地味に嬉しい1分タイマー


試薬を用意したら計測したい水に触れてすぐに水を切って、1分タイマーオン!
 

撮影して該当のマスに合わせて変形すると…



数値化してくれます



継続して取っていくと変化の記録が残ります


お気付きの方もいらっしゃるかと思いますが、実はこのアプリ、試薬の色から数値を判別するひじょーにアナログな手法をとっているため、毎回写真を撮る度に環境を統一しないと数値にブレが出ます

僕は計測時は毎回同じ下敷きを使って同じ照明を当てた状態で撮るようにしてからは数字のブレが出なくなりました。もし利用される際はご検討ください


継続的に情報が残ると変化の兆しに気付いたりして結構勉強になります

無料のアプリなので是非一度使ってみてください





毎月水道水のデータをとっておくのも何かの役に立つかも?


以上、テトラテスト6in1のご紹介でした!



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