60cm水槽ネイチャーアクアリウム制作vol.9 自作ブライティK カリウム液肥を作りました

2023年5月20日土曜日

ADA アイテム紹介 アクアリウム ブライティK 自作液肥 炭酸カリウム

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今回は定番ネタ?自作のカリウム添加液を作りました


お気に入りの旧ボトル

定番ながら簡単で誰にでもできる自作アクアリウムの登竜門的なネタです


水草水槽における必須栄養素、それはカリウム



植物の成長に窒素リン酸カリウムが必要なのは、リービッヒの最小律を持ち出すまでもなく自明の事実です

ため水である水槽内では窒素とリンは魚のフンやエサから微量ながら供給されるものの、カリウムだけは外部から添加されないと供給されません

アクアリウムの世界では過去から様々な手段で水槽にカリウムを添加してきましたが、この概念を定着させたのは業界に先駆けてブライティKを売り出したADAの功績が大きいと思います

ブライティKのおかげで文字通り水草が”輝くような”ツヤを得て、いきいきとした緑色を発揮するようになり水草育成がしやすくなった経験をしたアクアリストも多いと思います。(次に鉄分と硬度という第2のハードルが出てきますが、これもADA製品が解決の端緒を開いていくことになります)



ブライティKは優秀なカリウム液肥なのですがカリウム水溶液としてはかなり値が張るのが唯一のネックで、昔から上に策あれば下に対策ありといわれるように、古のアクアリストは様々に工夫してブライティKと同様のカリウム水溶液を作ろうとしてきました

先人たちによってブライティKの成分は”ほぼ”炭酸カリウムの10%水溶液(それ以外に塩素中和成分が入っている)であろうとされてきました


僕がアクアリウムに夢中だった30年程前はブライティK様のカリウム液肥は炭酸カリウムで作るのが主流だったのですが、現在はADAがニュートラルKという商品を発売しているように水溶液が中性から弱酸性になる硫酸カリウムで作るのも流行っているようです(炭酸カリウム溶液は強アルカリ性でPH11程度)

炭酸カリウム水溶液はかなり強塩基性であるため、水量の少ない小型水槽の場合はニュートラルK(もしくは硫酸カリウム水溶液)の方がPHショックを与えなくていいのではなかろうかと思います

ただし硫酸カリウム水溶液は若干の硫酸塩(植物に吸収されにくい)を含むことには留意が必要かと思います

ニュートラルKはそのへんはクリアしてるのかな…?


自作はあくまでも自己責任ってことです


作成編


まあ前置きはおいておいて、早速偽ブライティKを作ろうと思います

用意するもの


空のプッシュボトル、精製水、炭酸カリウム、秤、ガラス製のボウルなど

①炭酸カリウム


まずはなんといってもカリウムがなければ話になりません

炭酸カリウムは薬局や通販などで案外簡単に手に入ります

そこまで危険性はないですが強塩基の素材なので一応取り扱いには注意しましょう

飛沫が目に飛ばないようにゴーグルやメガネ、素手よりは手袋をした方が良いと思います


これは10年前くらいに買ったもの……

炭酸カリウムは純度99%以上、食品グレードのものが一応安心できるかと思います

大体500gで千円くらいかな?


②精製水

ただのH2O


精製水は不純物を取り除いた純粋な水です。第三類医薬品として薬局やスーパーで取り扱っています。大体500mlで1本100円~300円くらいでしょうか?

家にROシステムがある方はRO水でも代用可能だと思います。スーパーによってはRO水を2l100円くらいで売ってくれるお店もあるので探してみるのも手でしょう





③空のプッシュボトル

容量も多いので旧ボトルがお気に入りです

今回は偽物度を高めるためADAのブライティKの容器を流用します(笑)ADAの液肥のボトルは1プッシュできっちり1cc添加できる仕様になっているため使い勝手が良いのでオススメです

使い終わったADAの空き容器を保存しておくと何かと用途があるので(PH降下剤やカルキ抜きなどにもgood)とっておくのがオススメです

100均のプッシュボトルでもいいのですが、その場合は1プッシュで何cc添加されるのか事前に計測しておく必要があります

たとえば60cm以下の小型水槽に使う時には1回1cc添加では過剰になると思うので、スプレーボトルなど添加量の少ない容器を用意しておくのもアリだと思います

個人的には精製水のボトルと同程度の容量だと無駄なく作りやすいと思っています


④電子はかり


お料理用でもなんでもOKです。






⑤ボウル


ご家庭にあるものだと余計な反応が出ないであろうガラス製のボウルがいいと思います

もし専用で買い足すなら取っ手と注ぎ口の付いているガラス製ビーカーが注ぎやすくて圧倒的にオススメです

 


実際の作業


10%の炭酸カリウム水溶液を作る時、大概の精製水は500mlだと思うので50gの炭酸カリウムを入れれば10%水溶液ができます

最初からプラボトルで作るやり方もありますが、炭酸カリウムを水で溶かすと反応熱と呼ばれる熱が発生し、更に気体(二酸化炭素)が発生するため、反応が落ち着く前にプラスチックのボトルに入れて蓋をしてしまうとボトルを変形させる可能性があります

そのため、僕はボウルやビーカーで溶かして反応が落ち着いてからプラスチックボトルに移すようにしています

なお長時間放置すると空気中の二酸化炭素と結びついて炭酸水素カリウムになるので冷めきるまで待つ必要はないと思います

まあ要するにガラス容器で10%分の炭酸カリウムを精製水で溶かせばOKって話です。混ぜるのはガラス棒などがいいと思いますが、なければストローなどでもいいでしょう

簡単でしょ?



500mlに50gの炭酸カリウムを溶かすと550ml分の炭酸カリウム水溶液ができるのですが、ブライティKの旧ボトルの容量は500mlなので入り切りません

50ml分の適当な容器(ペットボトルでも可)を用意しておくと良いでしょう


まとめ


完成偽ブライティK

500ml分の炭酸カリウム水溶液は大体材料費200円くらいで作れます。

もちろん作る手間はありますが消耗品の中ではかなり簡単に自作できる部類なので作ってみてはいかがでしょうか?

初めて水草水槽に挑戦しようという方は空のボトルを手に入れるためにもまずはADAのブライティKを買っておくと無難で良いと思います



カリウム添加で健康な水草を育てましょう



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