コラム
草を求めて東奔西走コラム
サトイモからの誘い
東南アジアを感じる植物は数多ありますが、その筆頭は“デカい“サトイモなんじゃなかろうか。
ジャングルのサトイモとしてはラシアが有名ですが、カリマンタンの水辺にもパッチがありました。
これ帰国後に気づいたのですが、L. spinosaじゃなくて西カリマンタンの固有種のL. concinnaだったようで、ちゃんと写真を撮っていた自分を褒めてあげたい。と、、、思いつつも、そういうあの時何故、気づかなかったのだろう的な植物はずっと記憶に残るもので、収まる事のない植欲としてずっと頭の中にあり続けるのであろうと思うとやり切れません。いつか入手したい。
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| Lasia concinna 葉がとにかくかっこいいですよね~。 |
という訳で最近はケースに収まらない抽水サトイモ科植物集めにハマっていたりします。
まだまだ見かける機会は少ないですが、近年はぼちぼち入手できるようになってきました。ラシア、キルトスペルマ、ティフォノドルム、ラシモルファ、ウロスパサあたりは探せば何とか見つかりそうです。行く行くはテラリウムに使ってみたいものですね。頑張ればいずれも食べられるので、非常食としても使えるかも?
今回はそんな魅惑的な抽水サトイモをご紹介させていただきます。
〇北米
北米のサトイモとしては、言わずと知れたペルタンドラ・ウィルギニカ(アローアルム)とオロンチウム・アクアティクムでしょうか。日本の夏は厳しいかもしれないと最近思いつつある。最近もカミハタから入ってきましたね。ペルタンドラはえらい立派な株が入荷しましたので買いかもしれません。
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| Peltandra virginica |
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| Orontium aquaticum |
〇南米
南米の抽水サトイモは極めて入手困難でしたが、近年Tanakayさんからワイルドのウロスパサが入手出来るようになりました。あとはたまに蘭展で海外業者由来のU. sagittifoliaが手に入ることがあります。モントリカルディアが欲しい。
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| Urospatha sp. Tanakayさん便のものうーんロマン。 |
〇東南アジア
ラシア、キルトスペルマあたりは入手できます。ラシアについては、日本で入手できるのはL.spinosaに限られます。アジア全体に広域分布しており、食用ですが、青酸が含まれており生では食えません。今年のイベントでは海外業者が斑入りを持ってきていました。需要どこにあるねんと思いつつも買いましたが(笑)。水中化するとAnubias giganteaっぽいです。キルトスペルマは数種類入手できますね。ジョンストニーが最も有名かもしれません。葉色に個性があり面白いですよ。
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| L. spinosa |
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| L.spinosa (斑入り) |
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| Cyrtosperma johnstonii |
ADAイベントで入手したもの。柄にインパクトがありますな。ADAの審査員ラジさんのファーム由来。
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| C.hambalii 葉がかっこE! |
〇アフリカ
ラシモルファとティフォノドルムがたまーにヤフオク等で入手できます。
ティフォノドルムはマダガスカル原産で5m級らしいですが、制御してみせる。ミズヤシとセットで是非。ラシモルファは以前はキルトスペルマの一種とされていますが、現在は独立しており一属一種です。
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| Typhonodorum lindleyanum |
さてこの先どうなるでしょう、、、
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| Lasimorpha senegalensis |
著者プロフィール
行動派水草ハイマニア面白い水草を求め日本のみならず世界を東奔西走。その収集力と育成技術、情報量の多さは計り知れない。
”草を求めてあっちにフラフラこっちにフラフラ。そろそろアジアをぶらつきたい。得意技は瞬間移動。”
表紙
シモツケコウホネ(Nuphar submersa)
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